第6話 口演〈コウエン〉
俺と
『デート』という言葉が
女子がやたらと使う『デート』という言葉。これには恋愛感情なんて微塵も含まれていない場合が多々ある、ということを俺は知っている。
男子が勘違いしちゃうワードランキングとか作ったら、上位に
現在進行形で女性の言動に振り回されている全国の男性へ黙とうをささげ、顔を上空へ向けた。
空には青と
やんわりと吹く風が少し肌寒さを感じさせる。
「
「んーとね、簡単な実験をしたいんだけど……まずは説明からだね」
「
「ああ、遅かったのはそのせいか」
「うん、新学期初日だしみんなでカラオケに行くみたいな話をしてたんだよ」
そんな話になっていたのか。
「カラオケ……俺と話す約束なんてしてたせいで潰しちゃったな。悪かった」
「それは全然構わないよー」
「それで、10分ぐらい友達と喋ってたんだけど、そしたら
「そのくだらない言葉をこれから
「んー、
一息つく間もなく、
「まぁ、そんな
「突然?」
「うん。そのときに思ったんだけど……わたしと
期待と不安の
本当に
けれど、今の段階で
「なるほど……それが本当かどうか検証するってことか」
「うん、そういうこと。やってみる価値はあるよね?」
「まぁ、そうだな……それならすぐにやってしまおうぜ」
正直、
すぐにでも我が家にこもりたい。
『限りある資源を大切に』という言葉をよく耳にするけれど、時間に対しても同じことが言えるだろう。時間は有限。これ、名言。
二歩進んだところで顔だけ振り向き、
「松前くんはそこで待っててね」
「おう」
沈みかけの太陽から光を浴び、
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