鳥が空に落ちるのを看取り、りえりーは胸の痛みを堪えた。(書き出しより)

環境保護省の自立思考型ロボット「りえりー」のもとに上司を名乗る「黒田穴太郎」が訪れ、平均寿命を大きく上回る2歳の鳥「わたる」の保護を命じ、物語は動き出す。
「空に黒い穴が空いたこの世界で、鳥類を守るのが私の仕事」と微笑むりえりーがいじらしく、まさに名ヒロイン。黒田の正体と黒い穴の意味が明かされたときは、思わずりえりーと共に涙を流した。
「Re:えりー」の伏線も隠匿された三角関係を想起させ、読後感を乱す。

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