遊びたいOL

折口弓尓

第1話ボールプール

金曜日、私は仕事を終え、人通りの少ない道をスキップをして鼻歌を歌いながら帰路についていた。


大学を卒業して一般企業に就職して事務作業をこなす日々をおくっていた私は、退屈はしていなかったものの、つまらなさを感じていた。


日常から外れたい訳ではない。

だが、普通であることもつまらないと思っていた。


そんなことを考えていると二、三人の人に今の恥ずかしい状態を見られ、次の曲がり角へと小走りをした。


家に着くと、玄関に再配達の紙が挟まっていた。


どうやら両親の仕送りが来る予定だったらしい。


一人暮らしなため、少しのんびり帰ったから到着予定時間と現在時刻とは3分ずれていた。


宅急便の人に申し訳ないなと思いながらテレビをつけた。


すると、おもちゃが動いて冒険をする映画がやっていた。


映画のシーンはボールプールが映っているところだった。


「ボールプールかぁ。」私は1人で懐かしさを感じながら映画を観た。


平日の疲れから夕飯を食べてから眠くなってきたため、風呂に入り布団で眠りについた。


その日私は夢を見た。


その内容は、小さい頃にボールプールで遊びたかったがそれが叶わなかったことだった。


夢にまで出てきたのだから相当行きたかったのだろう。


朝になり目を覚まし時計を見た。


「ヤバッ、遅刻。」


いや違うわ。休日だわ。と思いながら昨日の再配達の紙を見た。


10時配達か。早いな。


と思いながら時計を見ると9時過ぎだった。


私は、着替え終わった時にふと、昨日のボールプールのことを思い出した。


大人でも遊べるボールプールの場所はあるだろうか。などと思いながら携帯で調べた。


案外、近くの銭湯の子供も大人も遊べるボールプールがあった。


幸い、家の近くに知り合いがいなかったため、遭遇することはないだろう

と思った。


しかし、ボールプールだけして帰ったところで、何もすることはないため

お風呂セットを一応持っていくことにした。


「案外、大きいな。」


親子用に作ってあるためか、少し大きめに作ってあった。


「それにしても、家族が多いな」


大人と子供が多かったため、存分に遊ぶことにした。


横になってみると、高反発のベッドみたいだった。


「それにしても、古びたゴムのような匂いだな。」


子供の頃に行けなっか後悔は、忘れられていく気がした。

できれば、子供の頃に行ければ良かったけど、今になって行くことができて

良かった。


服の匂いを嗅いでみるとゴム臭かった。


「体洗おっ」


風呂場も大きく、露天風呂も良さそうだった。


でも、特に興味はなかったため、のぼせる寸前に風呂を出た。


午後一時過ぎになって、銭湯にある健康カレーを食べた。


野菜が多くあったから、栄養を多く取れた気がする。


そこそこ満腹になったため帰ることにした。


やけに強い日差しを受けながら歩いて家に帰った。


すっかり忘れていたが、世間は、夏休みだったことを

暑さで思い出した。


道理で親子連れが多かったわけだ。


でも休日だったからそういうわけでもないか。


と思いながら家に着くと玄関には再配達の紙が挟まっていた。

配達員さんごめんなさい。と思いながら、家に入り、

クーラーをつけた。


明日は、日曜日か。


今日は、すごく疲れたから、明日は家でゆっくりしよう。


そして、配達物を受け取ろう。と思いながら一日を終えた。










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遊びたいOL 折口弓尓 @tetsuya1202

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