引きこもり奴ゥTS美少女になる

銀世界ニ闇ト羽根

第1話 俺TS美少女になるわ…てかなったんだけど…

人生いろいろ。だよなぁ。






やぁ諸君、元気にしてるかい?


はじめまして。俺の名前は田池智宮(タイケトモミヤ)26歳。


引きこもりッ!!!彼女歴なし!!!んでもって童貞やッ!!!だが、幸い職にはついている!パソコンあれば仕事ができる現代が最高!家から一歩も出ないけど!!!!


いきなりハイテンションで入ってメンゴメンゴ☆


普段の俺はもっとヘタレでコミュニケーションが苦手だから、もっとほんとそれこそアッアッアノッ…って感じの喋り方なんだけどよ。


今朝起こったことが余りにも常識を逸脱していて、ハイテンションでアドレナリンを大量分泌しているくらいじゃないとやってられないというか…なんというか…


そんな訳で、今から俺のその、田池智宮の奇想天外ストーリーを俺視点で紹介するぜ!!!!!!!!!!







「ヒヒッ…人外女児ィ…。」


都内。築20年十五階建てマンション。二階の角がその男の住居がある。2LDKだが男は自室から滅多に出ないため、その空間をほとんど活かせていない。


数年前にこの場所に越してきてから男はほぼ皆無と言ってよいほど、この家から出ていない。


通販で食べものも食べれるのに出る必要なくない?がこの男の持論であり、近所とも顔を合わせず、よく見る顔は配達員の若いお兄さんである。


若いといってもこの男と大した年の差はないため、この男基準だと同年代になるのだが。


この男に一日といえば例えば日が昇っているうちは、海外から受けたフリーランスの仕事をその場所でこなしているが、終わり次第いつもの自堕落生活に変容す。


テレビを付け録画アニメを消費しながら、インスタント食品のためにお湯を沸かすといった作業を行う。やがて3分が経過したインスタント食品を啜りながらアニメを片目に、インターネッツを彷徨うといったムネムネである。


「かぁ…やっぱ西東さんの声はええわぁ。心のリピドーがこうギンギンになるわぁ」


この男のマイブームは人外娘モノである。


深夜二時帯アニメ西東さん演じる剣(つるぎ)という齢300歳だが、見た目は幼い少女という金髪お狐巫女キャラにべた惚れだった。


今も男はただでさえ醜い顔を幸せそうに、さらに無残な状態へと変化させ、右手は物足りないようにウネウネしている。


いわば人様にはお見せ出来ない状態というのがその空間で展開されていた。


「ああやっぱええよなぁちっちゃい子はさあ!」


ここは自室、誰もいないから公の場では言えないことが言いたい放題である。








朝、日が昇りカーテンの隙間から眩しい太陽光が顔をチラチラと覗かせる。


その男、田池智宮はすぐに異常事態に気づく。


(前が見えねえ…。)


失明ではないはずだ。だって太陽見えるんだもん。


だが視界が狭かった。


…というか何か髪のようなふわふわしたものに、視界が遮られていた。


(白いな…なんだこれ…)


手を顔の方へと伸ばし、その髪のようなものを掴もうとする。


ふみっ。


多分マンガだとこういう擬音。


(なんだ今の…めっちゃ柔らかかかったぞ…)


髪をどかすと、どうやら本当に髪だったようで。


「…は?俺から生えてんの?これ」


「っ!!」


飛び起きた。だってそりゃ驚く急にこんな可愛い声が聞こえるんだもん。


それも子どもというよりアニメ声に近いような。


といってるところで更に異常事態に気づく。


勢い良く飛び起きて下を向いた瞬間、服が大きくなっていたからだ。


昨日より大きくなったとかのレベルではなく一晩でだぼだぼである。


「っ!」


ばっと勢い良く自らの両手を自分の前へとつき出す。


そこには、昨日まで愛用していた自らのゴツくはないが一般的な大人の男の手はなく。


代わりに小さく今にも壊れそうな、赤子のような乳白色の指がだぼだぼ服から伸びていた。


変態の思考は変態的に早い。


その時その男は自らの状況を瞬時に判断していた。


俺、TSしたわ…しかも俺好みの…。


「マジかよ…。」


その男(?)の第二声はその言葉だった。




















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

引きこもり奴ゥTS美少女になる 銀世界ニ闇ト羽根 @blonde-lolita

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ