ラノベ新人賞への応募数が漸減傾向

電撃大賞の今年の応募総数は、長編が約3500作品とのこと。

ここ三年ほどは、漸増傾向だが、最盛期から比べると減っている。

web応募対応して増えた分を考えると、やはり漸減傾向か。


詳しく調べてないので分からないが、他の主要レーベルの応募総数も似た傾向だろうか。


ラノベ投稿者には気になる数字だ。

2chなどの関連スレッドも、2、3年前と比べると低調な気がする。


応募総数と読者数は比例するのではないか、と予想している。

つまりラノベ市場の成長がとまった状況ではなかろうか。


ラノベ投稿者として、これをどう受け取るか。

ライバルが減ってうれしいと考えるか?

それとも、先細り業界でシャカリキになるのは不合理だ、と考えるか?




マーケティング的に見たらどうだろうか。

商品には「導入期」、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」というライフサイクルがあるとする説がある。

これに基づけば、ラノベ市場は成長期を過ぎて、成熟期(あるいは飽和期)に入ったような状況といえそうだ。


成熟期に入っている、ということは、作品も成熟したものが要求される、と考えていいと思う。

逆にいえば、野心的な作品や、実験的な作品は出にくいのではないか。


各レーベルも、生き残りのために、それぞれのレーベルカラーを打ち出していく傾向が出てくるかもしれない。




一方でネット小説大賞などweb小説系の新人賞は、大幅に応募数が増えている。

ここ5年間で1135→2200→6284→7612→7165という推移。


web小説の方は、マーケティング的に成長期といえる。

悪い意味では未成熟な、良い意味では先鋭的な作品も出やすい環境なのだろう。




ついでに言えば、ラノベのライバルは、web小説だけではない。


一般文芸とラノベの中間的な小説も増えている。

例えば、メディアワークス文庫などの「キャラ文芸」。

一般文芸からも「ライトミステリー」が出ている。


もっと将来的には、海外のweb小説の翻訳が台頭する可能性だってある。

英語圏、中国語圏から、いろんなものが出てきそうである。




というわけで、ラノベ投稿者として、この状況をどう受け取るか。

web小説や一般文芸も視野に入れるべきなのか?


個人的にはラノベというプロダクトが好きなので、ラノベレーベルには健闘して欲しいところだ。

しかし、個々人の努力ではどうにもならないようなトレンドもある。




そういうことを考えて、管理人もカクヨムをやりだした、という次第である。

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