異世界転生系の人気の理由が分からない
「小説家になろう」で、異世界転生系が長いこと人気だ。
カクヨムなどの投稿サイトでも人気なので、「なろう」だけの現象ではない。
異世界転生系には、本質的なニーズがある、ということだろう。
同時に、あれだけ異世界転生系が流行るのは理解できない、という声もよく見かける。
たしかに、ダンバインの頃からおなじみの設定ではある。
でも、異世界転生系に人気が集中する現象は、ありふれたものではない。
web小説特有の現象だ。
実際なぜ人気なのだろう。
管理人もその理由を知りたい。
人気の理由が分からないのに異世界転生ものを書いても、読者の共感を得られるとは思えないから。
というわけで、ネットでその理由について色々調べている。
でも、納得できる解説は見たことがない。
自分で考えてみた結果、一番それっぽい理由は、一般人がオタク向けファンタジー世界にアクセスしやすくするための舞台装置、というものだ。
まず、web小説の読者は一般人が多い、というのが前提としてある。
そして、異世界転生系の主人公は、きっと読者に近い人物像である。
一般人だって、オタクが夢中になっているものに興味がある。
でもオタクになるつもりはさらさらない。
「現実世界の主人公+異世界」という舞台装置にすれば、一般人の立場からでも、オタクコンテンツを楽しむことができる。
かくして、web小説界隈で、異世界転生系が人気を得る。
でも最近は、別の理由がうっすらとわかってきた。
ものすごく身も蓋もなくいえば、自分の将来や可能性に見切りをつけた人が多いからではないか。
一説によると、人は35歳を過ぎると努力しなくなるらしい。
努力しても人生は変わらない、ということを悟ってしまう年齢なのだろう。
40代の管理人にも、それが肌でわかる。
人生の最盛期は過ぎた。
どうせ頑張っても、モテないし、収入もあがらない。
頑張りに見合うリターンは得られない。
そうなると、未来への可能性に満ち溢れた10代のヒーローには、共感できなくなってしまうのではないか。
でも、若いヒーローが活躍する話じゃないと面白くない。
そんな矛盾した願いをかなえるのが、異世界転生系である。
というような理由で人気なのだと、暫定的に考えている。
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