あるミステリでは、探偵役の落語家が「誰に向けて落語を演じるのか、通と言われるような一部の人が対象なのか」と問われて「少年時代の、ただひたすらに落語が好きだった自分」を意識していると答えていますね。
高校時代に読んだそのやり取りが強く心に残っていて、私も書くようになってから意識するのはやっぱり「かつての自分」ということになります。
ただ、かつての(今もですが)自分はいささか嗜好が特殊なもので、あんまり精密にターゲッティングしてしまうと、他に好いてくれる人が極めて少数になってしまうという弱点があり……より正確には「かつての自分が気に入りつつ、もう少し外にも広がりを得られるような辺り」を狙うような感じですね。
作者からの返信
はじめまして。
コメントありがとうございます。
>「少年時代の、ただひたすらに落語が好きだった自分」を意識
なるほど。
やっぱり有効な方法なんですね。
考えてみれば、自分が一番良く知っている若者=かつての自分なわけですから、その意見を参考にする、というのは欠かせないプロセスなのかも。
精密なターゲッティングについても、やりすぎは良くないようで、要は、バランス感覚なんでしょうね。
編集済
なるべく、若い子に届く話を意識しています。ラノベは読者層が10代代~20代なので。以前、投稿した某会社の担当さんもターゲットユーザーが大事だと言われてました。プラス自分がその作品の一番のファンであり、面白いと思うこと。自分が面白いと思わなければ、誰も面白いとは思ってくれないですからね。
面白いとは思いますが、俺の場合、年々若い感性がどんどん失われつつあるのが問題です。なので、若い子向けに書いてもどうしてもギャップが出てしまう。趣味嗜好の違いもあるし。なので、仲の良い後輩に話を聞いたりして参考にしています。
今、書いている「少女メイと呪われた聖剣セグンダディオ」という作品も俺の妄想とその子の話を参考にしながら書いています。
作者からの返信
若い人に直接話を聞けるのはいい環境ですね。
個人的には2chで若者語彙を拾っています。
新作のほうは、少女主人公でとてもチャレンジしていますね。
個人的には、若者も中年も、考えていることってあんまり変わらないような気がするんですよね。
むしろ、若者の方が現在進行系で勉強してるので、複雑なこと考えてたりすると思います。
ターゲット層を意識してたこともあったんですが、すっぱり放棄しました。
結局「自分」の好みとかそういう部分から抜けないので。
また、そこを放棄すると、今度は自分ならではの個性も消えるかなと。
で、「自分」の好みがかなり偏ってるというか歪んでるので、その時点で一般受けは無理かなと(笑)。
ただ、自分もオタクだったんで、オタク受けはどうしようもないかなあと。
あと、公募ラノベだと若者向けは当然かなと思うのですが、Web小説の場合だと意外にアラフォー同世代が見てることも多いんで、結構同時代ネタが受けるという(笑)。
作者からの返信
>Web小説の場合だと意外にアラフォー同世代が見てることも多い
たしかに、「なろう」では、異世界転生系でもおっさん主人公はよく見かけますね。あと、「なろう」は、わりと一般人寄りという印象も受けます。
ラノベとWeb小説は、読者層が微妙に違うようです。
読者層を意識するっていうのは、なかなか一筋縄ではいかないようです。
自分が今書いている作品が、わりと勧善懲悪モノなので、昔のひねくれた自分が読んでも受け入れて貰えないかも……でもゲットバッカーズとか好きだったしなぁ
作者からの返信
>昔のひねくれた自分が読んでも受け入れて貰えない
自分も、最近そういうものをよく書いている気がして、昔の自分を裏切っているような気分になったりもします。
うーむ。
己を貫くというのは難しいですね。
自分を含めて「ときめきが欲しい方へ!」と思って書いている話が多いです(笑)
が、ミカン星人様のように、意外と男の方にも読んでいただけたりしていて、ありがたや~、と思っております。
自分が想像していた以上の方にお読みいただけるなんて、本当にありがたいことです(*´▽`*)
……ところで、私は「先生」などと言っていただけるような実力はないです……(><)恐縮してしまいます(><)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
>ときめきが欲しい方へ!
対象読者が明確だと、その分、作品の方向性も定まりますよね。
「呪われた龍にくちづけを」は、まさにそのように書かれていると感じます。
シチュエーションが面白くて、普段使わない感覚が刺激されています。
どんな読者に、だけでなく、どんな料理を、というのもポイントだと気づきました。