淡々とすぎる人生に思えて、どんな人にもドラマはある。そのドラマが丁寧であたたかみ溢れる文章で綴られていく。
人はたった一人では生きてはいけない。
親がいる。子がいる。
友人がいる。恋人がいる。隣人がいる。
憎からず思っている人がいる。
顔もみたくない人がいる。
つながりは皆千差万別。人生の機微も色いろ。
出会いや別れが、どんな風に転がっていくのか誰にも分からない。けれどその途中で、たった一人の大事な人に出会えるかもしれない。その誰かと一緒にごはんを食べられる幸せを噛み締めて、今日も僕らは生きていく。
「いただきます!」そう言える幸せをかみしめて。
じんわりと暖かな気持ちが胸のなかにひろがっていく。そんな物語りです。