春の山風流隠士笑ふらん

【読み】

 はるのやまふうりういんじわらふらん


【季語】

 春の山(春)


【大意】

 春をむかえた山では、自然を友にひっそりと暮らす遁世者がさぞ笑っていることであろう。


【附記】

 春の季語のひとつに山笑うがある。そこから発想した。故実に通じていればなにがしかの固有名詞を引っ張ってきたのかもしれない。


 隠士はインシと読むのが標準的であるらしい。隠者からの類推で仮にインジとした。


 仮名でと書こうとしたところ、との字面が思い浮かんだ。読みやすさと意味の取りやすさの間で板ばさみになっている昨今である。


【例句】

 笑ふ山見返るかりの行衛かな 子曳

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