廃れたるバス停見れば夏の花

 すたれたるバスていればなつはな


【季語】

 夏(夏)


【大意】

 廃れたバス停を見るとみずみずしい夏の花が飾られているのであった。


【補説】

 過去作。「夏の花」との漠然とした言い方に俳句に習熟していない印象を受けるがほかに良い表現も思い浮かばない。


 ちなみに、「夏花げばな」は、夏安居げあんご(4月16日からの三ヶ月)の間、仏前に供える花。


 世の夏や湖水にうかぶ波の上  芭蕉

 座敷まで届かぬ夏の木陰かな 野坡やば

 淀舟や夏の今来るやまかづら 鬼貫おにつら

 このかぜの夏はふかいで落葉かな 几董きとう

 夕暮や夏の柱のり心 尾崎紅葉

 草庵の夏や常世とこよ一夜鮓いちやずし 同

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