がゞんぼを逃がす手つきや都風

 がゞんぼをがすつきや都風みやこぶり


【季語】

 ががんぼ(夏)


【語釈】

「がゞんぼ」は、双翅目ガガンボ科の昆虫の総称。蚊に似るが大型で吸血しない。


【大意】

 ががんぼを逃がす手付きも都の流儀だなあ。


【補説】

 万葉集に見える古歌「天離あまざかひな五年いつとせ住まひつつ都の手風てぶり忘らえにけり」(山上憶良)に拠って立って、ががんぼを逃がす手付きの優雅なことを言った。


【参考句】

 藻の花に涼しき夢や蚊蜻蛉かとんばう 塵生じんせい

 蚊蜻蛉隻手せきしゆを挙ママたふしけり 尾崎紅葉

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