痩せぎすの身を横たふるすゞみ哉

 せぎすのよこたふるすゞみかな


【季語】

 すゞみ(夏)


【大意】

 痩せぎすの身を横たえて涼むのであった。


【補説】

 日本の夏を。


【参考句】

 ふなくうたびんそゝけたり夕涼み 言水ごんすい

 命なりわづかの笠の下涼み 芭蕉

 あつみ山や吹浦ふくうらかけて夕すゞみ 同

 飯あふぐかゝが馳走や夕涼 同

 唐破風からはふの入日や薄き夕涼み 同

 川風や薄柿着たる夕涼み 同

 夏かけて名月暑き涼み哉 同

 華涼み月に隣るや四畳半 嵐雪らんせつ

 肩輿舁かごかきは肩かゆる間を涼み哉 越人えつじん

 菜種ほすむしろの端や夕涼み 曲翠きょくすい

 打水に残る涼みや梅の中 丈草じょうそう

 ぬけ果てし涼みのあとや縁の月 同

 風口かざくちに来てはねころぶ涼みかな 卯七うしち

 はぜいさゝ底のみるめを涼み哉 支考しこう

 喰物の花咲にけり夕涼み 同

 稲遠く傾城けいせい涼む夜明かな 泥足でいそく

 木母寺もくぼじへ世をのがるゝや涼み船 柳居りゅうきょ

 網打の見えずなりゆく涼みかな 蕪村

 海中の岩飛びわたる納涼すゞみかな 内藤鳴雪

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