名月や黄金に優る銀も

 名月めいげつ黄金くがねまさしろかね


〔語釈〕

「名月」は、陰暦八月十五夜の月。中秋の名月(秋)。


〔大意〕名月を見ていると黄金にまさる銀があるのだと思われてくるなあ。


 月を金属にたとえると何になるかと考えるとやはり銀になるのだろう。月はいくぶん黄色みがかって見えることが多いように感じるが、金にたとえらるべきは太陽という気がする。月にも四季折々の趣があるだろうが、十五夜に見る月はなにか特別なものに思える。そういう境地を後述の参考歌に取材して表現した。


〔参考歌〕

 しろかねくがねたまもなにせむにまされるたからにしかめやも 山上憶良

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