山の上に神あり海に鯨あり

 やまかみありうみくぢらあり


 季語は「鯨」(冬)。


 山の上には神がいる。同様に海には鯨がいる。


 言わなくてもわかると思うが、この句で私が特に工夫した(つもりである)点は神と鯨を同列に扱っているところである。そのようにした根拠はまず、鯨のサイズが大きい傾向があって陸や空の動物からすると時に法外な大きさになるということである。次に鯨が水中にいるにも関わらず声を持っていて歌をうたうという稀有な生態を持っているらしいことである。いまひとつはイルカやシャチを筆頭に鯨の仲間が高い知能を有していそうなことである。


 つまりは、わたしが鯨というものに特別神秘的なものを感じるということである。


 参考句


 付留つきとめた鯨や眠る峰の月 蕪村

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る