梅雨の満月

作者 沓屋南実(クツヤナミ)

22

9人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

美和さんの、祖母を亡くした哀しみや、それに耐えなければならないという思い、ノクターンを聴いたときの感動を味わえて、読んでいると感傷的になってゆきました。

祖母との別れと、少年との素敵な出逢い。雨上がりの風景や月などの情景描写と、ノクターンに心奪われ、それと同時に過去を思い出して秘めていた感情が溢れ出してゆく様子の、丁寧な心理描写。それらが次第にリンクしていく感じがして……うっとりするような読後感です。

★★★ Excellent!!!

子どもの心と音楽というのは、小説で表現することが難しい二大要素だと思います。子どもの心は文章で描写しすぎれば、子どもらしくないものになります。しかし子どもの心を想像することは大人には難しいので、描写が薄いと子どもに感情移入できません。
しかし今作はその2つを見事に、そして調和させて描いています。そこに夜想という風景描写も合わさっているのですから、これはもう、文句なしで星3つです。