第27話 永遠の若さ
童女を抱き抱え、隠し扉を開けて地下室へと進む。
地下室には薬品の臭いは漂っていて、薄暗い。使い道もわからないような道具の宝庫であった。手術室のような実験室のような雰囲気。
この部屋は兄が秘密にしていた部屋。でも、俺は見つけてしまった。
童女の赤い血液を抜き、ホルマリン標本にする。これが俺の目的。
コレクション収集はつきない。両親の喧嘩の絶えない少女まで一連の事件を一人で行っていった。問題を抱えた家に帰りたくないという子どもたちに漬け込んで。
でも、また彼には唐突な興味が湧いた。
人体解剖。
美しい若さを持つ子どもを解剖するのはもったいなかった。だから、兄を。
実の兄を殺すことをためらわれなかったわけではない。
しかし、興味が勝った。
勝ってしまったのだ。
理性に歯止めがかからない。
「特殊な性癖をお持ちなんですね。でも、服部副会長、残念ながらゲームオーバーです。」
服部副会長が振り向くと警察官が取り囲んでいた。
お陰を持ちまして。 水田真理 @mizutamari_tukitomo
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