1冊の本と僕らの物語

@Arapin

第1冊 僕

今の季節はーーーーー春。


ひな祭りとかエイプリルフールとか入学式とか、色んな行事がある。


僕は、


どの行事も、


嫌いだ。


所詮、人間が作ったものだ。


神だの何だの、


そんなの僕には関係ないじゃん。


だって、


めんどくさいから。


だから僕は家の近くの公園に来ている。


桜が満開に咲いていて、風が吹くと綺麗な桃色の花弁を飛ばす。

その木の下には、ブルーシートを敷き花見をしている親子。


ベンチに座っていると、そんな事を考えてしまう。


『僕は、何で此処に来たんだっけ?』


ほら出てきた。


僕の中に居る僕が。


『僕は、凄い力を秘めている。その本を開きなよ』


凄い力?


秘められてる?


その本を開く?


馬鹿にも程がある。


もしもだ、


そんな力を持ったとして、


何に使うと言うんだ?


『じれったいな、僕。悪いけど..


強行突破させてもらうよ』


ついに、僕が動きだした。


慌てて、その場から離れようとしたが


「体がっ、、動かない!?」


金縛りにあってしまった。


足を動かそうとするが


動かない。


結局、僕はその本を開いてしまった。


瞬間、公園全体がまばゆい光に包まれた。

徐々に体の感覚が無くなっていく。

温度も感じなくなる。

そして音が消えた。


ぽちょん、ぽちょん


水の落ちる音がする。


洞窟だろうか?


いや、それにしては妙に


温かい。


「んっ、、ん?」


目をゆっくりと開けると


そこは











「うわぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!????」


雲の中であり、


空だった。




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