面白いです。ストーリーとしては最初に明示されている通りで、ヒロインの知奈ちゃんが幼馴染の和人の事が好きだという事に対して、和人の「15cm以内に近づいた女の子が惚れる」という特異体質のおかげで色々と振り回されるというもの。淡々とした主人公に対して、そばにいて彼の理解者を演じながらも、実は彼が好きという事を頑なに隠し続ける知奈ちゃんとが健気で可愛らしいです。コンセプトが終始一貫していて読みやすかったです。愛ちゃんが和人に何を吹き込んだのか、とても気になります。
主人公の内面描写が良いですね。ついニヤニヤしてしまう。「効かない」理由も最後に一転して面白かったです。
好きなのに気持ちが伝えられないという話は数多くありますが、この理由は新鮮でした。羨ましいと思ってしまいそうだけど実際苦労する事の方が多そうな特異体質の男子と、そんな彼に好きなのに気持ちを伝えるわけにはいかない女子。この二人のやり取りが見ていてとても面白かったです。想像の余地を持たせるラストが自分好みでした。