わからない石

 ある日の事、私の人形と一緒にいつもの草原で遊んでいたら、なにかきらりと光る物を見つけた。

 何かと思って拾ってみると、水のように透明で、光を受けて虹色に光る、なんだか硬そうな石だった。人形を呼んでこの石を見せると、やっぱりなんなのかわからないようで、お互いになんだろうね、なんだろうね。と頭を悩ませた。

 じっと石を見ていた人形が、鼻をぴくぴくさせてこう言った。

「食べたらわかるかもしれない」

 それならばと、私は人形に渡して食べている所を見守った。すると、この石は岩塩と同じがすると人形が言う。それならこれは、すごくきれいな岩塩なのだろうか。そう思っていたら人形がぽろりと涙を零した。

「何だか急に寂しくなった」

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