小春日和に遊ぶ

 小春日和のある日。神様が珍しく縁側でうとうとしていたので、僕は隣に座って、膝枕をした。すると神様は、ほんとうに眠かったらしく、そのまま寝息を立て始めた。

 その寝顔があまりにも愛らしくて頭を撫でて、ふと空を見上げた。すっかり秋の空になり、夏の日差しの面影は無かった。

 夏の間の事を思い出す。眩しい日差しの下で、神様と一緒に草遊びをしたり、池の側で水を浴びたり、走り回っている神様を見守っていたことが思いおこされる。

 その思い出は毎年のことなのに、今年もつい笑みがこぼれる。

 これから秋が深まって、神様はどんな風に遊ぶのだろう。秋の花を摘むのか、紅葉した落ち葉を拾うのか。

 毎年同じとわかっていても、楽しみだった。

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