家で待つ
それはまだ私が小さかった頃の事。人形を連れた友達と公園で遊ぶたびに、友達の人形が羨ましくて仕方なかった。そしてその日もうらやましく思いながら、でも楽しく遊んで家に帰った。
私も人形が欲しい。なかなか言えなかったけれど、ずっとそう思っていたのを両親は知っていたのだろう。帰ると大きな箱に入った人形を見せられて、お前のだよ。とお父さんに言われて、すごく嬉しかったのを今でもよく覚えている。
その時私の物になった人形と過ごした日々は楽しいことばかりではなかったけれども、今でも大切な思い出だ。
そして今、私は娘のために、夫と一緒に人形を用意して待っている。
ずっと人形が欲しいと言っていた娘が、家に帰ってくるのを。
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