味の仮説
人形と人間は、同じもをの食べる事が出来ない。だからきっと、僕のご主人様は石の味が気になるのだと思う。僕が海の色をした蛍石を食べていると、ご主人様がこう言った。
「その石は甘いね」
どう言うことだろう。ご主人様は石を食べる事が出来ないし、人間には石の味が解らないはずだ。けれども確かに、ご主人様はこの色を見て甘いと感じたのだという。
僕はこの味の表現方法が解らないので、この味を甘いと仮定するほか無い。けれど沢山有る青い石はそれぞれに味が違う。その味全てを甘いというのだろうか。他の色の石でも、これと似た味の物がある。それはどうなるのだろう。
考えてみても僕にはわからなくて、石の味の表現は保留することにした。
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