雪の日の思案
外に見える景色は、一面雪で彩られていた。
先程まで雪の上で遊んでいた神様も、すっかり疲れたようで、今は僕の膝の上で寝息を立てている。
偶に思う。神様は僕に懐いてくれているけれど、神様が見ているのは、本当に僕なのだろうか。他の誰かでは無いだろうか。安心しきった顔で眠る神様を見て、試したくなった。
外気に晒されていたにも関わらず温かい首元に手をかける。そのまま力を込めて締め上げようとしたその時、神様が僕の服をぎゅっと握って、僕の名前を呼んだ。
ああ、だめだ。こんな事で神様を試そうだなんて。信頼されているのだから、僕も信頼で返さなくては。
首元から手を外し、神様の頭を撫でる。雪に濡れた髪がひんやりとしていた。
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