疲れた夜には
「あー疲れた」
仕事から帰って来た俺はそう言って、ベッドに座り込む。すると、部屋の奥からひょこりと、黄色い髪の人形が顔を出し、近づいてきた。
「おっすお疲れ。まぁ風呂でも入れ?」
そう言って、真っ直ぐな長い髪を一房切って俺に渡す。
こいつはミネオールと言われる、鉱物の粋のような人形。まさか自分が持っている人形がミネオールになるなんて思っていなくて、とても驚いたっけ。
「じゃあ風呂入ってくるからこれ食ってて」
俺が人形に渡したのは、硫黄の結晶だ。それを口に入れて舐めているのを確認してから、俺は風呂の中にあいつの髪を入れた。
髪がスッと溶けて、温泉の香りが浴室に広がる。
あいつのおかげで、仕事が頑張れるんだなぁ。
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