第11話 公明正大
D社は時代にそぐわない点があるので、今回のような悲惨な事件となってしまった。会社創設以来のブランドイメージの危機である。
新しいD社の理念をどうするのか。これからのD 社は公明正大でないと生き抜いていけないと私は感じる。
……では具体的にどうするのか?
①株の負担の軽減。
②古い体質からの脱却。
③入社試験の公明正大化。
④社内人事を公明正大に。
⑤働く人を大切にする経営を。
⑥海外など手を広げ過ぎるために再考。
⑦経営委員会の設置(いろいろな分野で10人程度、OBを含めて)
⑧半公共性のある会社なので、従来どおりの社長交代では無理がある。
⑨縦組織から横組織にする。
⑩映画の 君の名は。のような人の心を打つ作品を広告クリエーティブの世界でも……。等々。いずれにしても株の公開は負担が大き過ぎて無理を重ねている状態であり、現状からの脱却を即急にしなければならない。理由はマスコミ系の半公共的な企業として、普通の会社と違って、株主のみの利益の追求を行うことに無理があり、社会に奉仕することも大切ではないのか……。
私見ではあるが、会社に利益が出たら、出来るだけ自社株を買うなど、株のウエイトを出来るだけ下げる。また、金融会社などが行っているように、持ち株会社〇〇ホールディングスなどして、各業種別の会社を統括する持ち株会社を造り、経営管理を柔軟に行い。投資計画を俯瞰的に広く見る組織が必要ではないのか。
また、株の分散を行い経営のワンマン化を防ぐ必要性が今度の事件を起こした遠因があるのではないか。グループとしての経営力を強化することも大切であろう。労災なども怪我からはじまった制度であって、精神的な病までも判断するにつけ、真に審査、特に、人間の心までも判断することは不可能に近いのに、判断しなければならない状態である現在の社会的病根は複雑であり、難しい中での判断をどうするのか疑問が残る。それと同時に、公私の区別が本当に解るのかどうか疑問を残すが、例えば、遠距離恋愛の破綻などの負担をどれだけ判断材料の中で取り入れて行くのか疑問が残る。殆ど困難な作業形態の中での判断だった可能性はある。
彼女に限らず、精神的な病で長期欠席をしている人もいることは確かであるが、これは社内だけの問題ではなく。得意との信頼されるコミュニケーションを行っているのかという大きな問題を含んでいる難しい判断だったであろう。
社員の心の病を治すのには会社の医務室に精神医を置くことも重要な時代になってきた。
ニューメディアのスマホなどはゲーム化してエンタテイメントのアイディアを必要とする難しい時代になってきた中で、精神の安定を何処で管理し、何処で癒して行くのか、プライベートの問題を含めて対応が難しい。
ネット広告はグーグルのように億の単位で勝負しないと戦えない時代に突入した。今までの常識が通じない時代になり、敬遠も多様化して、困難な時代にさしかかっているのだ。デジタルもエンタテイメントの面と質の面では、大いに問題ありである。私はデジタルの音は好きではなく。CDもレコードに比べて劣るし、生演奏が理想であるが忙しい君には無理かもしれないが手短の便利さのみの追求で本当にいいのか。電車の中で1億総国民がゲームに夢中になっているが、スマホ老眼にならないのか。新しいメディアによって新しい病が発生する現実にどう対応するのか。すべての経営者の悩むところである。
この混迷深き情報化社会とAIにより人間の頭脳の負けはすでに将棋などのゲームの中で起こってきている。人間の頭脳にかわる人工頭脳による経営が将来来るような気がしてならない。 ≪了≫
D社の史実 中川ハシル @hashirunakagawa
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