第8話〜天音の憂鬱〜

朔さんと別れ1人クエストを進めている天音。


ずっと考え事をしながら敵を倒していっていた為か、エリアのチャットで話しかけられたのにも気づかなかった。


天音が考え込んでいたのは、クランの事と朔さんの事だった。


天音「.....このままでいいのかな?」


その返答が来るわけもなく.....


天音「はぁ........」


そんなため息がもう何回出ただろうか?


そんな気分に沿うようにか、空模様もだんだんと悪くなって行くようだ。当の本人は気づいていないようだが。


天音「どのぐらい進んだかな.....ん?ダイレクトになにか来てる.....」


それはエリアで先程一緒にモンスターを倒した野良の方からだった。


『先程はありがとうございました。』


それだけが書いてあった。気づかなかったが反応しなかったためわざわざダイレクトを入れてくれたのかと納得した。


そのまま、またシナリオを進めているといぴ切れを起こしたのか何もスキルが使えなくなってしまった。


仕方なく専用でそのモンスターを倒しクエストを終わらせて街へ戻った。


しばらくして大丈夫だろうと思い、千年樹のクエストを受け、適当にモンスターを倒しに行った。


暫くすると突如目の前に誰かが現れた。


朔「天音!探したぞ!雨降ってるのにアジトに戻ってこないから皆心配してるんだぞ?!」


天音「え?雨?」


確かに服が濡れているし雨も降っているようだった。


どうりで視界が悪いわけだと考えていると


朔「とりあえず帰るぞ、そのままじゃ風邪引くだろ?」


天音「.....朔さんだけ先に帰ってください。」


朔「え?」


天音「私は大丈夫です。暫くしたら戻りますから。」


朔「いや、でも......」


天音「大丈夫ですから!私は.....わたしは.....」


言葉に詰まっているといきなり目の前が真っ暗になって行った。意識が飛ぶ前に朔さんの


朔「おい?!天音!」


と呼ぶ声がした気がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

〜ログレスという名の世界で〜 よなんつ✩ @yonantu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ