今晩は、綾部 響です。
何度読み返しても、適切な文言が浮かばず、レビューではなく此方で感想を述べさせて頂きます。
と言うのも、どうにも月本葵さんの心情が、私には理解できなかったからです。
それは恐らく、当事者、若しくは同じような体験をした方でしか分からない部分なんでしょう。
もっと軽いスタンスでコメントしても問題ないのでしょうが、取り上げられている題材が、決して遠い異国の地での出来事ではなく、いつ自身もその渦中に……と考えれば、被害者にどう向き合うのか? 被害者はどう考えているのか? に結論を出すことが出来ませんでした。
この作品がもっと安直に、「あなたのお陰でPTSDから解き放たれた! ありがとう!」なら、コメントもしやすかったのですが、結果だけ見れば「最悪」の結末となっています。
それでも、主人公には陰がありません。亡くなった月本さんも、それを受け止めた主人公も、どの様な心情なのか?
この作品は、何度も読み返して自身に問い掛ける物だと思いました。
なんとも纏まりのない文章で済みませんでした。
他の作品もまた拝見させていただきますね!
作者からの返信
綾部様
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。またご感想までいただき嬉しいです。とても丁寧に読んでくださって、励みになります。
死というものに対する価値観、それを考えるのは、本当に途方もないことなんだと思います。死に向かう事が希望であること。それは容易に理解されることではないのかもしれませんね。生きて欲しい、、、そういう願いが、葵をより絶望の世界に追い詰めることを、城崎君は分かっていたのかもしれません。いや、時間を経て気づいたのでしょうか。来世ではもう少し別の仕方で二人が出会えますように、そんな願いを少し込めています。
編集済
素敵な話だと、私は思いました。
「死ぬことは悲しい事じゃない。少なくともあたしにとっては」
葵が抱えていたものは、彼女自身にしか本当の意味でわかりません。だけど、彼と出会った事で交換日記に確かに彼女が生きた証があるのだ、と感じました。
職業柄人の生き死に、撹乱状態色々な姿を目にしますが必ずしも生き続けいる事が幸せではないとも思っています。
――来世でまた会えるなら
この言葉が今胸の中で反芻してます。
だから、あえてとても素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。
作者からの返信
べる・まーく様
コメントありがとうございます!また、素敵なレビューまで頂き、本当にうれしいです。
すれ違う心と、文字に残された想い、いつかそんな物語を書いてみたいと思っていました。
最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
どんなにがんばっても変えられないことってあります。
喩えるなら、太陽を西から昇らせて東へ沈ませるイメージ。
今回の彼女にとってはそれぐらい重い物だったのだと思います。
そもそも来世なんて存在するのでしょうか?――ボクはあると思います。
「袖振り合うも多生の縁」――そんな言葉が示す通りです。
それが、いつ・どこでなのかはわかりません。
ただ、強く思うことで叶うものがあるのもまた事実です。
作者からの返信
RAY様
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。レビューまでいただき、励みになります。『「またね」その言葉を忘れてはいけない。忘れなければいつか叶うから。』なんだか泣きそうになりました。本当にありがとうございます。
読みやすく読み応えのある短編でした。
死生観について考えさせられますね。
第5話の『「希望」の存在する余地が一ミリも残されていなかった。』
個人的にこの表現が、自分の中にスッと入ってきて好みでした。
作者からの返信
神崎さん、読んでいただきありがとうございます!!コメントまでいただき感激です!! なかなかデリケートなテーマだけに賛否あるかと思いますが、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。