第8話両手両足再生計画2

何とか昼になったな。

俺は時計を見てそう言った。


特にすること無くずっと携帯みてたら意外にあっという間に過ぎたな、

よし、今から我が両手両足となるコントローラーを買いに行くぞ。


そう思い昨日厳選した服を着て外に出た。


眩しいぃ、クソっ久々にシャバの光を浴びたぜ。


自転車を漕いで、目標とする店まで行こうかな。

そう思い俺は自転車に乗ってゆっくり漕ぎ始めた。


車うっとおしいなぁ。

何でちょっと横断歩道に重なってくるんだよ。

自己主張激しいんだよ。高級車以外すっこんでろ!


なんで4列で前塞いでんだよ。お前ら、ぬりかべ

かよ。さっさどけや、、


どうして左側通行せずに平然とこっちに向かってくるんだよ。危ねーよどけ!


いちいち車のクラクション押してんじゃねぇよ。

うるせぇな!別に押す必要ないだろ。カッコイイと思ってんのか。高級車以外クラクション鳴らすんじゃねぇよ!


と、目的地にたどり着くまで心の中で暴言を嵐のごとく吐いてたが、なんとか無事に目的地についた。


あ〜外に出るだけでイライラする事が沢山あるなぁ。


店内に入り俺の両手両足もといコントローラーを探していた。が、


「コントローラーが、ないっ!?」


どういう事だ。コントローラーがないだとっっ!

クッ、完全に誤算だった。いつから品が揃っていると勘違いしていたのだ!


俺はその場で崩れ落ちた。

「辞めてあげて!もうタコのHPは0よ!」

と言わんばかりなほど俺のダメージは深刻だった。


まだ諦めねぇぞ。

俺は椅子に座りあらゆるパターンを考えた。


結局出た答えはここから1時間先にあるゲーム機器専門店に、行くことになった。


1時間は、かかるか...

行くしかねぇ。

俺は早足で外に出た。

何も考えずただただチャリを漕いだ。


1時間後


「ついた...」


ハァハァと、息を切らし恨めしく思い店に入った。

何でたかがコントローラー買うだけなのにこんなに苦労するんだよ。死ね!


既に疲労しきった体をダラダラと動かし、

店内を回った。


「あった!」


俺の両手両足であるコントローラー!

やっと見つけたぞ。

俺は今までの疲労が全て吹き飛び軽やかな足取りでレジまで運んだ。


レジにいる店員は、笑顔で僕の方向いてくる。

まるで神様が僕に、よく頑張ったね。と微笑んでる様だ。


俺は勝ったぞ!


そう思いサイフを取り出そうとした。

しかし


「な、無い!?」


いや待て待て、落ち着け俺。

俺は冷静にバッグを見た。

が、やはり無い。


本日2度目のフィーバータイムだ。

俺はまたしても崩れ落ちた。


「カハッ...」


神よ。俺が一体何をしたっていうんだ?

俺は誰にも迷惑をかけてないだろう?

どうして俺を苦しめる?

俺にゲームをやめて学校に行けと?


死ね!死ね!死ね!

誰に言ってるのか分からない発言を繰り返しふと

レジにいる店員さんの顔が目に入った。


クソっ何だよ!あの笑顔は!

まるでサイフを忘れ苦しんでいる

俺まるで嘲笑うような顔だ。


「クソッタレがぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


まるで某惑星の王子であるサ〇ヤ人の如く

心でさけびその場を後にした。


「俺は生きて帰れるのか...」


ヨタヨタと自転車を漕ぎながら家へと、向かった。




ーーーーーーーー「やっと買えた......」


家に帰りまた1時間自転車を漕ぎようやく購入する事ができ、再び帰宅した。


「俺は勝った!神に勝った!コントローラーやっと買った!」


今年に入ってまず間違いなく1番頑張った!


自分で自分を賛美し、讃えた。

時計見ると8時を少し過ぎていた。


俺は晩飯と済ませ風呂に浸かり部屋に戻った。


「うんうん、ここが俺の居るべき場所だ!」


謎の高揚感に包まれると共に急に眠気が襲ってきた。

ちょっとはやいけど疲れたし寝るか。

俺はベットに倒れ込み目をつぶった。


今日は頑張ったな。たまにでるシャバも悪くねぇが俺にはまだレベルが高すぎたようだ。

いつか俺も学校に......


そんな事を考えながら布団をかぶり夢へと、落ちっていった。


1番気持ちよく眠れた気がした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ちょっぴりおかしい?俺の日常 萎えたこ〜 @NaE-_tako

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ