仮面

だれも仮面を素顔だと

思っているね 花畑の

夢をうつつだと思っているね

カラスが森へ帰っていく

帰っていカア 何気ない朝は

村祭りを支度し終えて 通り雨

暗がりで相手を探して

みな迷っているね

なみなみ注がれた

ワインに澄む夕べ食べ

相手の素顔に驚いて 棚田の菜種

ひまわりの足許で泣いたって

由ないこって とどのつまりが

ああ 鰻が川を 私の川を上昇する

ねえ 微笑の曇ったレプリカントのモナリザさん

微小動物だもんで 夕方だ

気中にブレファリズマが泳いでいるな茜色

自室で うす暗い自室にて

仮面を脱ぎはじめる動物たち

ひとは彼らを人という

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