第3話 不思議な少女

すべてがスローモーションで流れていく〜。

確か死ぬ間際ってこんな感じなんじゃ…。

「アナタたち、私に何か用?」

流石に死にはしないか…。

でも、スッゴイ緊張する……死んだほうが…まし〜?

思考が麻痺している。昔から私は咄嗟の判断に弱く思考回路がショートし…

「べ、べべべ、別に、よ、用事なんか、ねぇざんすよ、オホホ〜〜」

〜パニック状態〜

あ、赤っ恥〜〜〜〜〜〜!!!!!!

も、もう消えたい、それかいっそ異世界で新しい生活を…

「ざ、ざんす…?よく分からないけど、用があるならさっさと…」

ネオンが私の様子(顔真っ赤で湯気が出てる)を見てこう言った。

「イヤー、お前の名前、忘れちまったんで聞こうと思ってな。」

率直すぎーーー!絶対に怒られるよ……

「名前?どうして言わなきゃいけないの?」

「なんて呼べば良いか分かんないだろ?」

確かにそれは一理ある。

「自己紹介、したでしょ?」

してたんですか!?どうなんですか?ネオンさん!?

これ以上はダメだ…

「ごめんなさい。でも私達悪気はなかったの」

これ以上ネオンに任せると………想像するだけで寒気が……

「悪気?そんな物、有っても無くても関係ないわ。」

「関係ない?どういう事ですか?」

聞き返したのは間違いだった、なぜなら

「有ったとしても、無かったとしても、恥を晒していることに変わりは無いわ。」

なるほど……つまり、貶している訳ですね?

「そんな事、言う必要ないだろ!」

ネオンが言います。怒ってるんですかね?ネオンにまだ人のココロがあったとは…

「聞かれたから答えただけなのですが……まあ、私の名前なら思い出してください。それか、完璧に忘れて下さい。」

どうして?と、聞こうと思ったが面倒ごとは嫌いなので何も何も言わずにいると、彼女は教室から出て行ってしまった。

「名前、もう少しで思い出せそうなんだが……」

そんな事を言うネオンを一人残して私は教室を飛び出した。

「おい!一人でウロチョロすると危ないぞ!」

何言ってんだろ?危ないわけ無いじゃん。

この時の私はまだ、ネオンの放った言葉の意味が分からなかった。

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天界報告書~世界を救った女神の記録~ 月の女神 @Hecate

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