第2話 学校にて
「皇さん!起きてください、皇さん!」
先生の声ってことは、学校?!
いつの間に……。
「なんで私、学校にいるの!」
余計な事を言わなきゃ良かった、と思ってももう遅い。
クラス中の生徒に笑われてしまった。
「なんで、じゃありません!ちゃんと授業を聞いてください!!」
かなり怒だ〜。
先生の顔が炎の様に赤い。
そのまま、燃え尽きてください……なんてね〜。
「でも、さっきまで本当に夢の景色の中にいて…少なくとも学校にはいなくて…」
とりま、言い訳。
たが、この言葉のせいで、先生ヒートアップ!
「夢まで見ていたんですか!?私の授業はそんなに暇ですか!」
ハッキリ言いますよ?
先生の授業は暇です。すっごくヒマ!
でも数学の授業は大概ヒマだと、諦め半分だったから今更文句を言うつもりも無いが………。
「分かりました…。」
やっと分かってくれた〜。
「そんなに暇だと言うなら今日は自習にします!」
え?
皆が私を見てる気がする。
何これ?私が悪いの?なんかおかしくない?
「おーいカレン!先生に怒られてしょげてるのか?」
こういう空気の時に話し掛けて欲しくないランキング(私の頭の中の)でぶっちぎり1位☆のネオンさんが話し掛けてきた。
「そんな、気にすんなって!ほら笑顔、笑顔!」
彼女はネオン。私の自称ライバルで1番の友達。
綺麗な青色の髪で肌がすごく白い。性格がもう少しマトモならとても可愛い女の子だ。……あと、口調も。
「笑顔?こんな時に?」
できる訳がない。それになんだか腹が立つ。
「今、イラッと来ただろ?私はお前のために言ってるんだぞ?」
ネオンは無駄に感が良い。本当にムダだが……。
「はいはい、心配してくれてありがと…」
適当に返事をして、ネオンから目をそらす。
ふと、自分の斜め前の席に目が行った。
「あれ誰?」
とりあえずネオンに聞いてみる、
まともな答えは帰って来ないと思うが…。
「ああ、あれは転校生だよ。えっと名前は……なんだっけ?」
ネオンにしては、まともな答え。(名前忘れていることは完全スルー。)
『キーンコーンカーンコーン』
授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
今は6時間目だったらしい。皆、帰りの準備を進めている。
「お、鳴ったな?それじゃ、行くぞ!」
え?行くってどこに?
まさか!?
「ダメやめて!だってあの子さっきから殺気が!」
「さっきから殺気ってダジャレか?まあまあ面白いぜ?20点くらいかな?」
面白いのに20点って…。
それどころじゃ無い!早くネオンを止めないと!
「殺気、感じないの?」
「全然。」
よし。
こうなったら、力ずくだ!
私はそう思って、ネオンの腕を掴んだ。
「何するんだよ!」
ネオンがそう言った。と同時に転校生の少女がこちらへ向かってきた。
ネオンが大きい声、出すから〜!
私はこの時、自分の死を覚悟した。(大袈裟だけど……。)
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