第6話

目を覚ますと、目の前は真っ白だった。


何も見えない、聞こえない。


自分がどこかの異空間にいるような感覚。


あるのは、頭にときどき走る痛みだ。


一瞬誰かに殴られたような痛みがする。


痛みのあとは、決まって意識が一瞬朦朧とする。


何も考えたくなくなるのだ。


新種の病気なのか。


何も分からなさ過ぎて混乱する。




また、痛みが走った。

今度の痛みは、ズキズキとする痛みだ。


今迄の痛みだったらすぐ終わるはずなのだが、今回は終わらなかった。


すると、脳裏に突然僕そっくりの

あいつが現れてきた。


あいつは、満面の笑顔で


【僕とやっと、交換だね。】


と、言い残して脳裏から消えた。




その時、うっすらと友也が

僕の名前を呼ぶ声が聞こえたのだった。







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拝啓、僕へ りり @riri-03

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