第5話

今日の3時間目の授業は、体育だった。


今は、球技大会に向けてバレー、バスケ、野球に分かれて行っている。


僕は、バレーの種目に出ることが決まっている。


友也も一緒だ。


体育館とはいえど、晴れてる今日のような日には、蒸し風呂みたいに暑い。


ましてや、男しかいないこの空間は、男臭と汗臭が混ざって、非常に気分が悪くなる。


女の子がいる学校って、学校全体が花の香りに包まれているに、違いない。


今日は、真夏日だった。


Tシャツが、汗びっしょりになっている。


「いい感じだな。

サーブをもっと、強化すれば球技大会いい線いくかもな!」


「友也、バレー上手いよな。

弓道部なのに、なんで?」


「翔だって、上手いじゃんバレー。

でも、そんなのコツじゃん、コツ。」


「そっかぁ。

コツかぁ。」


・・・あれ?

なんだか、おかしい。


「頑張ろぜ。球技大会!」


「うん、そうだな。」


頑張らないといけないな、球技大会。


優勝すれば、担任の先生の奢りで

クラス全員で焼肉なのだ。


ますます、力が入る。


ボールを取り、サーブをしようとした時。


目の前が突然、真っ暗になった。


僕は、思わず倒れこんでしまった。


その時、友也の声、クラスメイトの声がうっすら聞こえた気がするが、

それには、答えられなかった。


なんだろう、体が重い。


暑かったから、熱中症か?

自分、弱いなぁ。


今まで感じたことがない体のダルさだ。

なんだか、体全身が針が刺さったような痛みがあった。


なんだろう、どうしたんだろう。


部活で疲れてたのかな。



このまま、目覚められない錯覚に陥るのではないかと


恐怖を覚えたぐらいだった。















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