第136話 ないものねだり
遠くを見つめる目に映るのは
絶望色した深い夕焼け
終わりを告げるこの1日に
馳せる思いだけ取り残されて
追いかけてくる夜をかわして
消えゆくオレンジに手を差し伸べる
失いたくないなんてわがままは
呆れ顔の月に塗り潰された
何をどうしても時は過ぎるし
いつでも僕は置いてけぼりで
今ここにいるだけで精一杯
それがどうしても悔しくて
追いつきたくて追い越したくて
きっとそれは無いものねだり
それも全部分かっているから
手を伸ばすことをやめないんだ
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