聖剣(ネット購入)を片手に、あらゆる世界を駆け巡る物語……。
聖剣をまさかのネットオークションで入手というのがグッドな発想ですが、冒険する異世界の種類も豊富で、とっても楽しいです。
中世チックなファンタジー世界やら近未来やら現代やら荒野やら……様々な舞台を次々に駆け巡る冒険模様は、まさに往年の名作RPG、黒の鳥がどうこうな作品を思い起こさせます。
一つ一つの世界の滞在時間が結構短くて慌ただしかったり、しばらくしたらまた同じ世界にやってきたりするところなんかも、クロノっぽくてよいですね。
ですがなにより注目すべきは、滞在時間が短いにもかかわらず、それぞれのワールドの設定が非常に凝っている点かと思います。
近未来とか地底国とかエルフの国の世界観とか、それだけで一作品を作れてしまいそうな設定なのに、それをワンエピソードにポンッと使ってしまう作者さんの成金っぷり(褒め言葉)に感嘆してしまいました。
「物語の舞台設定が中々作れなくて、お先が真っ暗だわ……」
「どうだ、明るくなったろう(札束に火を灯しながら)」
……引き出しが多いって、素晴らしいことですね!
個人的に一押しの世界は、グルググワールドです。
触手ぴょこぴょことかへんにょりが可愛くて……。
まだ明かされていない聖剣の秘密も気になるところですが、グルググワールドにまた行く日が来るのか、わたし、とっても気になります!