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　今回の『シチュエーションラブコメ』に関する解釈は、3周年企画第3回お題コンテストの内容を私なりに掘り下げたもので、もちろん他の解釈もございますし、その用語自体も現状確立されているわけではありませんのでご了承ください。

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　皆さんおはようございます、あさかんです。

　3周年企画のお題コンテストも一通り発表まで終えて、ようやく一段落したところですね。私はひとつも参加できなかったですけど、もの凄い多くの作品があがっており、カクヨムの人気の凄さを実感させられました。

　さて、今回のテーマのシチュエーションラブコメについてお話させていただきます。

　それこそ、3周年記念お題コンテストのひとつにもありましたように、現在このシチュエーションラブコメというのがもの凄く人気があります。

　人気があるということは需要があると言うことです。つまり、書籍化コンテストなどでもかなり有利になる可能性を秘めているということです。

　カクヨムでは『シチュエーションラブコメ』を『ある限定されたシチュエーションから生み出されるラブコメ』と定義づけているわけですが、それらを掘り下げていくと『特殊な状況下での恋愛模様』と位置付けることが可能であり、とりわけ一番わかりやすいのは主人公とヒロインの関係性だと考えます。

　そしてこのジャンル、要素はずっと昔から存在します。

　教師と生徒のラブコメなんかもその一つですよね。とにかく一般的な恋愛の舞台では並び立ちそうにない男女の関係はほぼほぼ『特殊な関係性』となります。特に男女の立場が対照的になるものならばその要素がより強くなるとも言えます。

　例に挙げていきましょう。

・ギャルとオタク

　この関係性のラブコメはもう既にかなりの数が存在しますよね。男女を逆に考えると『リア充×非リア充』と言った方がわかりやすいでしょうか。普通なら趣味も友好関係も異なることから、その両者が恋愛関係まで発展することは考えられにくいことでしょう。

　ひと昔前は周囲や友人にバレないように密かに仲良くするといった『禁断の愛』的な流れが主流でしたが、ここ最近は周りに隠すような描写を書かず、最初からフルオープンな付き合いを見せる作品も多いです。　

・おっさんとJK

　そうです。私の書いている『～長い経緯』もこのジャンルになります。年の差もそうですが、主人公を『おじさん』とすることで兄妹恋愛のようなより強い特殊な関係性としております。

・魔王と勇者

　もちろん『シチュエーションラブコメ』は異世界ファンタジーなどでも有効になる要素です。本来なら不倶戴天の敵同士でなければいけない両者のラブコメはまさに超特殊な恋愛模様といえるでしょう。

　この他にも例にあげればキリがないほど特殊な関係性というのは存在しますが、この要素の強みはその『特殊な関係性』を掘り出せばいくらでも未開のものが発掘できるということです。

　オーソドックスなラブコメでもその『特殊な関係性』が今までになかった、若しくは少なかったものであれば、十分にオリジナリティとして評価ポイントのひとつになりますし、『特殊な関係性』というのは特殊な行動や特殊なやり取りに繋がりますので、ストーリーとしては一貫して独創性に溢れたものになり易いというメリットがあります。

　シチュエーションラブコメはもちろん男女の関係性に限ったものではなく、文字通り『特殊な状況下』がメインにもなります。学生同士の赤の他人が同居したり、お姉さんに男子高校生が養われていたり、奥さんに先立たれた主人公が近所のJKに子育てを手伝って貰ったり普通では考えられないような状況下で描かれる恋愛模様がそれにあたります。

　しかしここで気を付けておかなければいけないのは、特殊な状況下というのは現代社会が舞台になる物語がほとんどを占めることです。ファンタジーやSFなどは読者から見ればその世界観自体特殊な状況となりますので、現実と対比することができません。

　もちろん、ファンタジーでもそれなりのお決まり設定がありますので、先も述べたように魔王×勇者やお姫様と平民、天才魔法使いとLV1の村人など、同じ舞台に上がりそうにない組み合わせで描いていれば特殊な状況にもなるかもしれませんが、読み手が現代人である以上現代社会でのそれに比べたら特殊性が弱くなってしまうのは仕方がありません。

　すなわち、シチュエーションラブコメはあくまでも現代社会において現実性がある中で特殊な状況や関係性を表現するのが肝となるのです。

　そして現代社会の物語は他のジャンルに比べ予備知識が不要なものも多く、実写化がしやすいことからメディアミックスの種類も増える為、幅広いファンを獲得しやすいメリットがあります。

　ネット小説と言えばどうしても異世界ファンタジーの需要が大きくなりがちですが、オリジナリティの出しやすさと読者への敷居の低さを併せ持つ『シチュエーションラブコメ』も右肩上がりに人気と需要が伸びており、未だピークが見えておりませんので、将来性も考えると絶対の自信をもってお勧めできるジャンルであると確信しております。