ネタ作りは”より具体的に”


 皆さんこんにちはあさかんです。


 カクヨムも3年目に突入してユーザーもかなり増えてきました。今まではヨムだけだった読者さまも一度は何か書いてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。


 そこで今回は本編を書く前に準備するプロット的なものの考察をしたいと思います。


 

 余りこの言葉を聞きなれない方はプロットなんていうとなんと大層なものかとたじろんでしまうかもしれませんが、極端に言えばネタ帳のようなものです。


 そして、それは人に見せるのでなければ、なにも書式にしなくても全然構わないと思います。


 つまり、こんな物語が書きたいなーと、頭の中でなんとなく考えておくだけでオッケーなわけです。


 ただ、頭のなかでは色々な設定を考えておいたのだけれど、いざ書き始めようとしても筆が進まない。


 物書きのあるあるですよね。


 それは、きっと考えていたネタに「具体性が足りない」のが原因かと思われます。


 プロットは書式なんてどうでもいいですし、別に書かなくても頭の中で考えておくだけでもいいですけれど、その内容は「具体的に!」「より具体的に!」「更に具体的に!」「尚且つ具体的に!!」を心掛けると、いざ書き始めるときにスラスラと物語が動き始めてくれます。


 例えば、


・主人公とヒロインのキュンキュンするラブコメが書きたい


 これだけでも立派なプロットですが、これだけで書き始めようとしても多分無理です。


 具体性が足りないんです。


・周囲に恐れられている不良の主人公と、内気でか弱いヒロインが徐々に心を通わせていくような物語が書きたい


 ちょっと主人公とヒロインのキャラを具体的にしただけで少しは話が書けそうになったと思いませんか?更に具体的な設定を追加していきましょう。


・主人公は今まで不良だったけれど、これからは親の代わりに兄弟へ晩ご飯を作らなければいけなくなった家庭事情があり、部員の少ない家庭科部に入ったのがヒロインとの出会い


 なんかこれなら序章くらいは書けそうな勢いですよね。もっと彼らのことを妄想してみましょう。


・ヒロインは最初は主人公が怖かったけど、不器用ながらも弟や妹のために必死で料理を覚えるひたむきさに心を打たれていった


 おっと、もう起承転結の承くらいまではいけそうですぜ。


・内気なヒロインは人前で大きな声を出せないのがコンプレックスで直したい悩み(友達もつくれない)


・主人公は料理を教えてくれるお礼に、ヒロインが勇気を出してクラスメートに挨拶ができるように協力する


・ヒロインは髪が長くてちっぱい、性格は某作品の○○のようなキャラで、聞き取れる声を出すのが難しいのでもっぱらラインで会話する(主人公はちゃんと声で返答する)


・主人公の目標はでっかいハンバーグをつくること


・顧問の先生はいつも居眠りをしている


・ヒロインの趣味はシャーペン集め


・主人公は機械オンチ


・ヒロインのお父さんは娘を溺愛している


 設定は前後無視して構わないので、こんな感じでどんどん追加していきましょう。どうでもいいような思い付きの設定でも何かしら役に立つことが多々あります。


 例えば、ヒロインのシャーペン取集癖なんかも主人公がプレゼントするエピソードなんかが入れられそうですよね。居眠りしている顧問に主人公が悪戯しようとしてヒロインが必死に止めるシーンとか、娘を溺愛しているお父さんが娘に男が出来たのかハラハラしているところとか、ちょっとしたネタがストーリーになっていくのです。


 ここまできたら、その設定でなにかしらのシーンを書いているうちに新たな設定が生まれ、キャラがどんどん立っていき、自然と彼らが動き出してくれるはずです。



 これから小説を書いてみようかと思っていても、なかなか筆が走らない方は「ネタはより具体的に」を心掛けてみませんか。



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