作品を自己評価する指標


 今までは「読まれなくとも諦めてはいけない」とか「書き続ければ奇跡がおきる」とか前向きなことばかり書いていた気がしますが、時には違う作品にチャレンジする必要もありますよね。


 もちろん、中途半端に途中で止めたりしながら書き乱すのは余り推奨しませんが、多くの作品を作るというはそれだけより多くの読者の興味に合った作品を作り出すチャンスでもあるのです。


 しかし、大半の人は同時に多くの作品を連載できるわけでもないので、新しい作品を書くときには現在の作品を終了させたり、未完のまま連載を停止せねばなりません。


 つまり一度、大なり小なり現作品に見切りをつけなければいけないということです。 


 

 そこで今回は現作品に見切りをつける切っ掛けにもなる『自分の作品を自己評価する指標』を紹介させていただきたいと思います。



 まずは自作品の『読了率』です。

 

 『定着率』といった方が解り易いかもしれません。


 要するに、1話目から続けて読んでもらえた割合ですね。


 これはPVを見ると一目瞭然です。


 1話  101PV

 2話  80PV

 3話  76PV

 ~

 10話 33PV


 これだと、第1話に対して最終話の読了率が3割です。つまり3割の人が定着してくれたと見れます。


 ただ、これには執筆期間も影響するので一概には言えない部分があります。


 例えば1話~10話まで一気に投稿した場合と、10話目の投稿に1ヶ月かかってしまった場合とでは同じ定着率で測ることはできません。


 それは投稿の間隔にバラつきがあると、読者に10話目を読まれていないのが『飽きたから』なのか『まだ読んでいないだけ』なのかが判断できないからです。


 本でもそうですよね。とりあえず本屋に行って出ている巻数を全部買って読んだ人が居たとしても、その人が新刊が出たからといってすぐ買うとは限りません。


 新刊を買わなかったのが『飽きたから』ではなくて『買う機会が今のところないだけ』なのかも知れません。


 詰まるところ、本の売り上げにしても、WEB小説のPVにしても基本的には右肩下がりなのは当たり前なのです。


 投稿~現在までの時間が長い分、読まれる機会が増えるわけですからね。

 

 ですので、この『読了率』は章区切りなど一定の期間内で投稿したエピソード内において著しく下がっている場合に限り『飽きられた人が多い』として見切りをつける要因のひとつにすれば良いかと考えます。



 違う視点でみるならば、実はもっとわかりやすい『追いかけてくれている読者の数』を知る指標があります。


 それは『作品フォロー数』に対して投稿してから24時間に増えた最新話のPVの割合です。


『フォロー数』だけでは、読むのに飽きたけどフォローしたまま外さず放置している数も含まれているので自己評価は困難になりますが、フォロー数と最新話のPV数を比較すればある程度の自己評価はできるのです。


 私としましては、投降後の24時間以内にフォロー数の半分ほどPVが回れば御の字かなと思います。


 つまり、作品フォローが60人いたとして、24時間後までに最新話が30PV回れば十分追いかけて頂いているものと私は喜んでいます。


 もちろん、未登録ユーザーもおられますことから、フォロー数以上にPVが回る人気作品も存在します。


 そこから考えますと、このフォロー数とPVの比率が3割切るような段階から見切りをつけはじめるのもアリなのではないでしょうか。



 どちらにしても、自作品に見切りをつけるのはかなり覚悟のいることですが、読まれてこそ書く意欲がわく方が多いと思いますので、新しい作品へシフトする判断材料のひとつにでもして頂ければ幸いです。




 追記


 ニコ動で宣伝されると、その宣伝が作品の1話への直接リンクであることから、1話目(プロローグ)だけが極端に伸びてしまいます。


 ですから、その場合は2話目以降の『読了率』『定着率』で判断してみてください。


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