第5話 卒業
あの後、部屋を出て行った僕は家に帰ってきた。僕はベッドに倒れこみそのまま寝てしまった。次の日、朝起きて昨日の出来事を反省していた。
「僕は、佐々木さんと知っていながら、なんてことを」
--ピーンポーン--
ベッドの上に胡坐をかいて座り反省していると、家のインターホンが鳴った。僕が出るとそこには彼女がいた。僕はぞっとしてドアを閉めようとした。その瞬間に彼女が足を挟ませてこじ開けてきた。
「待ってください。まだしてもらってません」
彼女は外なのも関係なしにスカートをたくし上げて恥ずかしそうにしながらも笑っている。僕はまた驚いてしまった。彼女のスカートの中には何もなかったのだ。本来つけているはずの下着がなかった。
「したくてつけてこなかったの、はやくしましょ?」
彼女はあらわになっている秘部に自分の手を伸ばし愛液をぬぐって差しだしてきた。
「ほら、しましょ?」
僕は何が起こっているのかわからずに立ち尽くした。彼女は僕に差し出した手で、突き飛ばし部屋にはいってきた。僕はあまりの恐怖に声がでなかった。カチャカチャ……昨日帰ってきたままの恰好だった僕のズボンのベルトを外そうとしている。
「やめろ!」
僕は必死に抵抗したが、彼女は何回も外そうと試みた。僕は抵抗をしやめさせた。
「佐々木さん!落ち着いて!」
僕は佐々木さんに高校の時の同級生だということを伝えた。
「……知ってるよ」
僕はまたしても顔面蒼白になった。彼女も僕が同級生だと知っていた……!!
「え、いつから?なんで?」
彼女に問いただす。
「最初に来たときからわかってたよ」
「……そうだったんだ」
「私に会いにきたの?怒ってたでしょ」
高校の時のことを怒っていると思っていた彼女。
「怒ってはなかったよ、たまたま見つけたんだよ。あの風俗で」
卒業後のことをお互い話し合った。
「僕は本気で佐々木さんのこと……好きだったよ」
「私も好きになった。あの時は言わされたけど、また出会えてよかった」
僕たちは風俗に通っている間に両想いになっていた。これは高校の時の騙されていた関係でなく、正真正銘の彼女になったのだ。
そして僕はこの日の夜、僕は童貞を卒業した。
童貞社会人。 ミヤザワユウ。 @toraomaru
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