第37話 ひとつ、ひとつ
恥ずかしいけれど
怒りも収まらないけれど
自分の至らなさを
私は毒親のせい、育ちのせいにしている。
いい年齢なのにね。恥ずかしいったら。
確かに毒親に振り回されてきたことが原因でもあるけれど
それだけが悪いんじゃない
選択してきたのは他でもない自分だ。
己のダメっぷりを認めず、親や環境のせいにするのは
癖になっているかもしれない。
でも、今やっと、ちょっとだけど
親のせいにしてた恥ずかしい自分、を認めることができた。気がする。
(恥ずかしくて悶絶したい)
いつまでも小学生みたいな自分
これがありのままの自分
ここからだ
ここからスタートだ
どうしてこんなに親のせいにしたいんだろうって思うけど
まあ…親もね、どこか子どものせいにしている部分もあったし
私があまり人と喋っていない(親の価値観しか知らない状態)ものあって
過去の人見知り全開の自業自得っぷりにまた恥ずかしくなった(笑)。
何より今、一番気をつけていることは
毒の連鎖を断ち切ることだ。
どうしても子は育てた親を真似てしまうから。
自分がされて嫌だったことはしないことは当たり前
だけど、自分が自分に「平気」と思っていたことを
子供にしてしまいがちなのは確か
何度も子と向き合い
何度も聞いては
何度も手をつなぐ
そして最後に手を離す
「あの子はあの子でやるから大丈夫」
毒両親が決して言わなかった言葉を
私は堂々と言っているし、そう思っている。
心配だけどね。
毒両親とは年に1度会うかどうかだ。
たまに電話が来るし、こちらもたまに電話ができるくらいになれた。
自分も「毒親が黙るための」嘘をつくことを覚えた。
2回も仕事中に過労に陥った職場を辞めたことは話していない。
(話したら「辞めるなんて非常識だ、我慢しろ」と説教するから)
離れて、離れて、離れて、
やっとはじめて「産んでくれてありがとう」と言えた。
心から言えたのは奇跡だ。
自分が出会ったものに感謝した時、
自分の存在は親があってこそだと、やっと認められたから
言えた。
ゆっくりでいい。
それでちょうどいい。
(20130713)
ーーーーーーーーー
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
そしてお疲れ様でした。
私が自分の異常性と親の異常性に気づいてから
原因究明し修復して今の状態になるまで、4〜5年はかかりました。
物心ついてから気づくまでの年数に比べたらわずかですが
自分にとって大事な過程で、これは自分見直し用の記録です。
まだ毒が抜けていない部分はあるとわかりますし
感情パターンが歪んでいることも感じています。
(キョトンとすることが多い。そして笑う)
「親なら子どものために〜〜をしましょう」系や
「親に育ててくれてありがとうと伝えよう」系は
今も嫌悪感が先走ります。
きっと、それも私なのでしょう。
私と親のバトルは、これから介護編にさしかかろうとしています。
まだ元気な両親なので介護はしていませんが
どうなることやら、想像もつきません。
でもこれらもゆっくり向き合っていく気がします。
6/26 補足
【毒親に悩んでいて、子を持つことや育児に悩まれている方へ】
人は、どうしても自分がされた育児をしがちです。それしかお手本がないため
まともな家庭、まともな育児がわからないと自覚すると、呆然としてしまいます。
私は毒母から『子供が育つ魔法の言葉』という本を押し付けられましたが
「子のために〜しましょう」系の嫌悪感のため読めませんでした。
(名著だそうですが、私には一切が向きませんでした)
弱い母親心にも寄り添ってくれた
『子育てハッピーアドバイス』シリーズが最良の教科書でした。
あとは、育児漫画、日常家庭漫画もいいお手本でした。
『ぽっかぽか』はもちろんのこと(赤ちゃん対応もお手本になる)
『ちびまる子ちゃん』の普通の家庭像がよくわかる本です。怒り方とか。
あとは、毒親からされたことは子にしないこと。
していると気づいたらすぐ止めること。(意外とあったりします)
親にしてほしかったことを、子にすること。
それだけで、毒の連鎖は解け、断ち切ることができるはずです。
自分のしてきた育児が良かったのか悪かったのかは
子供が自立した時、成人した時に判明します。驚くほど明確に返ってきます。
判定する時まで、育児の猶予期間がたっぷりあるんです。
自分の育児が間違っていても、20年の間に修正すればいいだけ。直せます。
私の生家は、笑い声もない、親子の会話もろくにない状況でしたが
我が子を上記のように対応していったら、アットホームな家庭となりました。
自信を持って「自分が過ごしたい家庭」を目指して築いていってください。
ローマの道も一歩から。きっとできます。
かわいそうな娘 羽風草 @17zou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます