立会いの展開の妙が際立ち、語り口のこなれたうまさが物語へぐいぐいと読者を引き込み惹きつける。完結が待たれます。
ビッグネームを引き合いに出すのは、作者さまにはプレッシャーかもしれないが、池波正太郎先生がトールキンの世界を書くとこうなるのではないかと妄想したい。現状、古き民から遣わされた手練の用心棒が、約束によって姫を守るという展開。猪突気味のアレクくんが読者のお気に入りである。一風変わったファンタジーを楽しみたいなら、オススメである。
一話目の戦闘シーンの描写から、物語世界に引き込まれていきます。読みながら感じるのは文章と描写の読ませる力。読ませて頂きながら私もこのような描写力で物語を書けたらな……な思いに駆られ、ワクワクした気持ちを呼び起こされてしまいます。何より私が魅了されてしまったのは、物語の隙間に流れる歌なのです。歌を『聴く』たびに、この向こうに待っているのはどんな物語なのだろうと浮かび膨らむワクワク感。是非御一読ください。