シアワセのキズナ

はいはーい 今回の視点は

いつものとーり 若野兄弟だよ


前回の続きっぽい感じだから見てない人はみるといいよ

若野 駿は高校2年生の話 これは初めてだね

若野 琉菓は高校1年生の話 前回の続きだね

年は違うけどどっちとも 夏

学園祭のお話だ


それではどうぞ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


暑い 暑すぎる

いや別に夏だから暑いのは当たり前なんだ

でも暑いと言わざるをえない

やっと準備を終えて 楽しい学園祭だって言うのに 今日の気温は過去最高気温・・・

外にいても風があるわけじゃないから いても暑いだけ

だからって教室にいてもなー・・・

と中庭にあるベンチに座ってると


「暑いデスね・・・」


「おぉ トナ・・・」


トナがやってきた たしかトナも休憩時間だったな


「ここはなかなかいいぞ 木陰で一日中涼しい」


「休まりマスねー 去年もここに来てたんデスカ?」


「まーなー」


去年も去年で暑かったしなー

祭りも楽しむような柄じゃないし気分じゃなかったらちょうどここを見つけたな


「教室はまんま出し物になったからな 暗幕で太陽遮ってる分まだちょっと涼しいか」


「でモ 熱気はものすごくこもりますよ」


俺とトナのクラスの出し物はお化け屋敷 スタンダートといえばスタンダートか・・・


「休憩終われば その熱気の篭った場所に行かなきゃいけないのか やだなー」


「そうデスねー」


「あら」


と声がした方に向けば 香澄がいた


「よう 優等生」


「おはようございます 香澄サン」


「おはよう 若野に アレフ君」


「なんだお前も 避暑地探しか?」


「別にそんなんじゃないわよ・・・ここから行ったほうが自分のクラスに近いだけ」


なるほどなー と香澄の手にはかき氷が


「お前もそんなの食べるんだな」


「せっかくの祭りだもの 楽しまなきゃ損よ」


たしかにそうだなー さてと


「休憩時間終わるまでに 俺らも出し物回ってくるかー」


「そうデスネー 冷たいものほしいですねー」


「かき氷なら 校門のほうで結構な部活やってたわよ」


「サンキュー」


立ち上がって 校門の方に向かう


「そうそう 若野」


「あ なんだよ」


「最終日のフォークダンス中 屋上にきて いい一人でよ 一人で」


「は?・・・わかったよ」


すると香澄はかき氷を食べながら校舎に消えていった


「なんだよ あいつ・・・ってトナ? なに笑ってるんだ?」


「イエ・・・香澄さんも大胆なことするんですネーと思いまシテ」


校門の部活の屋台を適当に回りながら 冷えたジュースと焼きそばなりおにぎりなりの昼ご飯を買って さっきの場所にもどる

ここの高校はかなりの進学校ながらかなりの噂が残っている

その一つが学園祭での屋上の噂

最終日 フォークダンスもせず屋上で告白すると恋が実るんだとか

ただの噂だし迷信だろうし

まぁフォークダンスに参加する気は一切なから 別に行ってもいいんだがな・・・

しかし香澄もそんな噂信じるような奴かねぇ・・・


「駿さんは香澄サンの気持ちには気づいたりしてるんデスか?」


「は? なんのことだ?」


「・・・いえ こっちの話なんですヨ」


香澄はひっそりとだから気づきづらいが 気づかないわけない

バレンタインだったり 今回のことだったり・・・

香澄が俺に惚れているってことにやっと確証が持てた

別にトナに恥ずかしくて気づいてることに隠したわけじゃない


・・・・いや 恥ずかしいのかな 俺は

別に告白されるのはこれが初めてじゃない

気づいて フッて その繰り返し

今回はどうだろうか

白木香澄が告白してきたら俺はどう答える?

今までフッてきた子達はあまりにも関わり合いが少ない子だったからこそ あんまり悩むことなく決断できた


でも今回は違う

白木香澄は 中学校から知っている 

どんな奴かもどんなものが好きなのかも ほとんど知っている

あっちは認めたくはないだろうが 友達だ

俺はどう答えるべきなんだ?

いつもどおりにフるのか? それともOKを出すのか?

はぁ・・・こんなに悩むのは初めてだな・・

最終日 あと2日 それまでに決断できればいいんだが


~最終日~


「っとこれで全部か?」


「えぇ そのようです お疲れサマでした」


「そっちもな」


っと これで出し物の片付けもおわり あとはフォークダンスのみ・・・か・・・


「そういえば駿サン 屋上に呼ばれてたんデスよね? どんな結果か期待シテますネ!!」


トナ・・・俺は気づいてるからいいけど 気づいてない奴だったら完璧バレる言い方だろそれ

片付け自体 早く終わったからな・・・すこし暇か・・・


「じゃーん! 奈流ちゃん登場だよー!」


「やぁ 駿 学祭お疲れ様」


「そっちもお疲れ様 よくクラスで作ったな 巨大迷路」


「材料さえあれば 簡単だよー」


よく言うなぁ


「駿はこれからどうするの? フォークダンス 去年と一緒で不参加?」


「めんどくさいからなー・・・まぁ今年はちょっとした用もあるんだが」


「へぇ! なになに!? 教えて!!」


「こらこら奈流 駿にだって色々あるんだから」


「別に俺が誘ったわけじゃないがな」


これ以上言ってもな 和は俺がそういう性格だっていうの知ってるけど

奈流は馬鹿だからな 話逸らさないと・・・


「そういえば 今回もお前は片付けたのか?」


「ん? もちろん 奈流に触ろうとする命知らずな奴は全て片付けておいたよ」


奈流って馬鹿だけど 無駄に胸大きいからな

人ごみに紛れて触ろうとする人がいるらしい

それを和が制裁する

まぁ今更ってわけじゃないが 和 お前奈流のこと好きすぎるだろ


「それじゃ 報告待ってるね~」


奈流を引きずって 和は自分の教室にもどる

このあとちょっとした打ち上げでもするんだろうな 俺らのクラスは明日になったが


「あ・・・駿」


「志穂か・・・」


知り合いと別れたら また知り合いが


「このあと屋上に行くんだよね?」


「そうだが お前か吹き込んだの」


幼馴染である志穂も俺の性格をよく知っている 

こんなことをしたら気づかないのは本当の天然だけだな・・・


「まーね あ 大丈夫だよ香澄には駿の性格 教えてないから」


「それはそれでやりづらいんだが・・・」


「まーまー」


と背中を叩きながら 


「フるならフるで納得するような理由話しなさいよ じゃないと許さないからね!」


あいつも自分の教室の方面に行った

あいつもあいつなんだよなぁ・・・

香澄を応援すれば 自分の恋心に決着つくとか思ってるのかな・・・・

さてと まだ時間も時間だなぁ 適当に回っていくか・・・

といってももう片付けてるんだろうから 大体は校庭か

校庭行くと強制的に参加されるんだよなー・・・

ここはあの場所行くか


~数分後~


だれもいない 木陰のベンチ

やっぱりこの場所は最高だな

さすがに夕方となってくると 風も少しでてきたな


「あ 駿さん」


「・・・トナか ということはそろそろ始まるのか?」


「みたいデスよ?」


それじゃ そろそろ向かうかー 

そろそろいるんだろうし・・・


「ふふっ 行ってらっしゃいデス」


「あぁ」


実際に

香澄の告白をどう答えるのか 決まっていない

だから告白されたら 少し焦るかも知れない

驚きはしないけど 焦ってしまう

変な答えを出して 泣かせてしまうかもしれない

屋上のドアを開ければ 校庭を見ている 


「フォークダンス出たかったのか?」


「別に・・・めんどくさいし」


「だよな・・・」


こういうことでは息合うんだよなー


「・・・ここに呼び出したのは・・・もう察しがついてると思うんだけど あんたに言うことがあるの」


香澄はこっちに振り向くも 下を向いて言う


「中学であんたを見てから・・・一目惚れってやつね それからあんたと関わることになって それで・・・えっと・・・あーもう!!」


と下に向いてた 顔をあげる


「若野 駿 私はあなたが好き 付き合いなさい ばか!!」


「なんでそこで馬鹿って出るんだよ!!」


って思わずツッコミを入れてしまった


こんな緊張した中だとな・・・

俺もちゃんと返事しないと

俺のまえだとムスっとした顔で笑った顔さえ見せない香澄が

顔を赤くしてこっちに顔を向けていても目は空している

こんな顔見るの初めて・・・いや ホワイトデーの時にもみたな

あの時は寒くて赤くなってると思ったんだが


・・・・・あぁ なんだ 俺の答えもう出てたんじゃないか


「香澄」


「なによ」


「えっと・・俺もお前のことが好きだ・・・・結婚を前提に付き合ってくれ」


「はっ」


と顔全部が赤くなり まるで頭の上から湯気が出るような表情になる


「バカじゃないの! 私はただ付き合ってって言っただけで 別に結婚までとか行ってないじゃない!!」


「うるせー! 告白されたことはあってもしたことねーんだよ! 俺はそれだけお前のことが好きだってことだ!」


「なななな!!」


「「「おめでとー!!」」」


と急に 後ろのドアが開き トナに志穂 ナルカズがいた 奈流は頭の上にはてなマーク見えるけど


「どこからだ」


「『フォークダンス出たかったのか?』あたりデス!」


「最初っからだな」


変なことしなくてよかった

少し理性働いてよかったなー・・・思わず抱きついてキスせざるをえない状況だった

・・・それなら香澄に嫌われてたかな


「駿ならそう答えるって信じてたよ」


「なんでそこで信じるんだよ おかしいだろ」


「モテモテの駿にやっと彼女が出来たんだね! おめでとー!!」


奈流お前はお前で遅すぎだ


「人の告白見るなんて最低ね」


「ごめーんってば香澄 でもよかったね!」


「・・・志穂・・・あんた・・・」


「? どうしたの?」


「・・・なんでもないわ」


香澄も気づいていたんだなー

まぁ気づかない方が難しい 

もしかしたらしばらく遠くないうちに志穂からも告白されるんだろうなー・・・

まぁそのときは迷うことなく 断るんだろうが


「それじゃ 下でフォークダンスでも眺めてるかー」


「まだやってマスかね?」


「そんな時間たってないから大丈夫じゃないかな?」


「それじゃれっつごー!!」


「急ぐと転ぶよー 奈流」


とぞろぞろと屋上からでる


「ほら香澄」


と俺は香澄に手を差し伸べる


「行くぞ」


「え・・・うん」


香澄は手をとって 俺たちは屋上をでた


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


今日は初めての学校祭

お兄ちゃんがいるあいだはちょくちょく遊びには来てたけどね

というか暑い!暑いよ!!

っとそうだお兄ちゃんからとってもいい場所を聞いていたんだった

えっと 校舎おりて校門に向かうところだっけ?

あ あったあった ベンチもあるね 流石に2年しかたってないし 撤去されるのは早いか

うーん いいねここ涼しい


「あ 琉菓ちゃん発見~」


「歩!!」


「涼んでたの?」


「うん そうだよー」


こっちの方に歩いて行って 日陰になる場所までくる


「歩はどうしたのー?」


「部活の方 手伝いに行こうと思ってねー」


歩ってなんの部活入ってたっけ? 茶道部だっけ?

たしか歩らしいなぁって思ってた部活だったような・・・


「琉菓ちゃんは手伝いには行かないのー?」


「今日はおやすみ! 明日当番なんだ!」


「なるほどー」


3日間行われるからフル活動でやるにはちょっと大変だよね

まぁ私は明後日のフォークダンスの時間が目当てなんだけど・・・


「そうそう琉菓ちゃん 龍ちゃん涼しいところ探してたみたいだから じゃねー」


その意図は一体なに!?

あたしの意見を聞くまでもなく去るとは・・・・歩って・・・策士だなぁ

別に龍牙が近くにいようが あたしは取り乱しもなく話せるし!

別に・・・別に・・・

あぁでもなんでこんなに龍牙のこと考えると顔が熱いんだろう・・・

平常心平常心・・・そりゃ龍牙のことは好きだけどさ・・・


「あ 琉菓・・・・」


噂をすればなんとやら 龍牙登場


「やっほ 龍牙」


我ながらこうやって平常心を保てるのが不思議でならないな・・・


「涼しそうだなー そこ」


「そうだよー お兄ちゃんが教えてくれた穴場なんだ!」


と木の根元まで龍牙がやってくる


「教室にいても外にいても暑いしなー たしかにいい場所だ」


「みんな気づいてもいいと思うんだけどねーなんでなんだろ」


「木陰で地味に見つけづらいしな・・・こっち側に降りる奴もそうはいないだろ」


さっき校門で買ってきたであろうジュースを飲みながら龍牙は答える

うーん たしかにこっちって色々遠回りだったりするよねぇ・・・校門からは若干近いんだけど

でもわざわざここから行かないよねぇ 靴履き替えなきゃいけないし

・・・・そうだ そういえば どうやって屋上に誘えばいんだろ・・・

今ちょうど龍牙いるんだし まぁ同じクラスだからいつでも会えるんだけど

今しかないよね? 言うなら


「っと そろそろクラスの方の手伝いにもどるわー」


「おっけー! あたしももう少し休んだら行くねー!!」


うわぁぁぁぁぁん 行かないでよばかぁぁぁぁああ!!

うぅ というか言えよあたしのへたれぇぇぇぇぇええ!!

香澄さんすごいなぁ ここでお兄ちゃん屋上に誘ったんでしょ?

本当尊敬します香澄さん・・・

まだ時間はあるとはいえ もう明後日・・・早めに言わないと・・・


~最終日~


終わる・・・今日で学祭も終わる・・・

結局言えないまま 告白も何もできない・・・

いや・・・今年こそって決めたんだ 

自然な・・・自然な感じで行けば・・・・

ってあれ? 龍牙? 女の子と一緒に・・・

まさか彼女!? 聞いてないよ全く聞いてない!

何か話してる・・・?


「あの 菻条君 今日のダンスの最初の相手に・・・」


あぁ お誘いか 受けるのかな・・・?


「・・・ごめん 先約がいるんだ」


・・・・・・・・・

そっかぁ・・・先約かぁ・・・ なら誘えないね・・・

残念だけど諦めるしか・・・


「おい 琉菓」


「ふぁえ!?」


びびびびびびびっくりしたよ いつの間にそこにいたのさ!

さっきまであっちにいたよね!? 


「何慌ててるんだ? お前・・・」


「慌ててないよ 急に話しかけられたからびっくりしただけー」


心臓に悪いなぁもー


「・・・・なぁ琉菓・・・フォークダンス・・・出る気あるか?」


「え? まぁ1年だけなら出てもいいかなーとは思ってるけど・・・」


それは来年になるか 再来年になるか・・・それとも今年かなー・・・アハハハ・・・


「ならその最初の相手一緒にやってくれないか・・?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?


今龍牙なんていった?

最初の相手? え? あれ?


「先約いるんじゃ・・・」


「お前さっきの聞いてたのかよ・・・上手く言わないと断れないだろう・・・お前誘うとしてたからあながち間違いじゃない・・・・嫌なら断ってもいいが」


「べ・・・別に嫌じゃない・・・よ・・・」


やばいやばいやばいやばいやばい

顔暑い 赤い! 嬉しいの隠せない・・・!

そうだ踊る場合じゃないじゃん! ここは一気に行くしかない!!


「あ・・・あのね龍牙 フォークダンスのことでなんだけど・・・」


「断るのか・・・・?」


「違うっ! いや あのね フォークダンスの時間の時 屋上に来て欲しいの 絶対来てね!」


龍牙はびっくりした顔で暫く間があったんだけど


「・・・わかった」


「それじゃ 最終日頑張ろう!」


「・・・おう」


い・・・言えた・・・やっと言えたよ!

ってなんでこれだけのことで喜んでるの・・・本番はまだ終わってないし・・・

というかあれだよね 完璧龍牙もあたしのこと好きってことだよね

いやいやいやいや ただ単に人見知り発動してあたしならちょうどいいとか・・・

でも龍牙も顔赤かったよね・・・

いやでも・・・


「えいっ!」


「ひゃっ!」


顔に冷たいものが! 


「わっ びっくりさせちゃってごめんね 琉菓ちゃん 驚かすつもりはなかったんだけど・・・」


「なんだミルかー もーかわいいなー」


ミルを抱きしめる


「はわっ いきなり抱きつかないでよぉ~ って琉菓ちゃんいつもより抱きしめるのキツいよぉ~?」


「ごめん ミル 心をちょっと鎮めたい」


「? いいけど・・・」


いやもうミル可愛いな いや本当可愛いな

まじでまじ本当可愛いな

っとそろそろ離してあげないと ミルがあぶない


「大丈夫? 琉菓ちゃん」


「うん大丈夫 ちょっと落ち着いた ごめん そしてありがとうミル」


「どーいたしまして」


さて火照った顔も心もミルでクールダウンしたし

頑張るぞ・・・今日こそ・・・!


~数時間後~


「よし これで片付けおわり!」


結構時間かかっちゃった もうフォークダンスの準備は終わったりしてるのかなぁ

手伝わないけどね・・・ その流れで参加することになったら約束守れない

ちょっと早いけど・・・屋上行こうかな・・・ この時間ならちょっと涼しいかも

うーん 涼しい・・・暑かったのが嘘みたい

あ・・・もう色々と準備してるね

歩とミルだ・・・二人共踊るのかな?

ミルに聞けばよかったなー 告白のコツ・・・

だめだった ミルから告白したわけじゃないし 歩 普通に4人で遊んでる時に告白したから参考にならないや・・・

でも聞けばよかったかな・・・かなり緊張したと思うし・・・


「おい」


「ひゃぁあ!」


なんか今日驚いてばっかだよあたし!


「呼んでおいてなにやってるんだよ」


「暇つぶしにみてただけだよ!」


っといけないいけない 落ち着いて落ち着いて

深呼吸深呼吸


「お前 俺の誘い断っといてなんでここなんだ? もしかして俺のこと嫌いか?」


「嫌いじゃないよ 嫌いだったらこんなところ呼び出さないし 誘いも断るし!」


違う 違う 違う 違う

こんな透回りなこと言ったって 龍牙に届かない

そんなこと中学で散々経験したじゃない

言え 言え 言え 好きだって

あたしは

若野琉菓は菻条龍牙のことが好きだって・・・


「だったらなんでここによb」


「もぉぉぉぉ! なんで肝心な時に天然発動するのー! ばかぁぁ!」


だから違う こんなことが言いたいんじゃない!


「あたしはっ 龍牙のことが好きなの! そんぐらい気づいてよ ばかぁ!」


龍牙にぽかぽか叩きながら 泣いて言った

すると龍牙はその手を掴み取って

あたしを引き寄せて抱きしめる


「なんだよ・・・お前も緊張したんだろうが こっちだって勇気出して言ったんだぞ・・・」


「知らないよ ばーか」


外ではフォークダンスの曲が流れる


「さーてと これでお前の用事は終わりか?」


「え? ・・・そうだけど・・・」


龍牙は少し離れ 手を差し出しこう言う


「それでは一曲お付き合いできますか?」


涙を拭き取って 私は元気よく


「もちろん」


と龍牙の手を取った

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