「幽霊」って呼び方、ハナの出自を知ってからだと単に「いなくなった人」ってだけじゃない気がしてきた……今までの「幽霊」も、もしかしてハナと同じく……みたいな
作者からの返信
仰る通りです!
かねてよりリリウスに付きまとって来た「幽霊」という単語は、実は幾つかの意味合いを含んでいました。
「いなくなった人」でもあり、「本来ならいるはずがない人」でもあり、つまるところリリウスによって彼岸から呼び戻された人々のことですね。
リリウスは方舟としてその身に命を吸い取る事もあれば、必要ならば仮初めの存在として現世に戻すこともあるという。
幽霊とは、「狭い島の中なのに、どうして都合よく2人のパイロットを揃えられるのか」という疑問に対するアンサーでもあります
幽霊の真相をどう調べても分からない=人々の記憶からなくなっているから。 そういう事になるんでしょうねぇ。
徐々に名前すら思い出せなくなったアヤちゃんが何とも悲しい……。
作者からの返信
リリウスの歴代パイロットたちは、必ずどちらかが消え去って行きました。人々の記憶からも消えてしまっているので、後に残るのは、もう一人のパイロットを探し求めて苦しむ少女だけという…
まさにアカリ先輩やアヤカのような状態になった後に、やがては存在さえも忘れ去って行くという運命です。リリウスが記憶ごと取り込んでしまうからこそ起こる現象ですね
アヤカが思い出せなくなってからは、地の文にもハナの名前は出て来ていません
ずっと二人で動かしていた…! 幽霊を追う歴代搭乗者の謎がやっと腑に落ちました。こんなことがずっと……切ないですね。
ビッグクランチ、物理的な宇宙の終焉、SFらしくなってきましたね。既に滅びた宇宙でアヤカちゃんが何を望み何を成すのか、今後の展開を楽しみにしています!
作者からの返信
こうなることを理解してもなお、ハナは死闘に身を投じた結果消え去って行きました。その一方で、アヤカにとってはようやく、かつてアカリ先輩が語っていた言葉の意味をはっきりと理解した形になりますね。もう名前さえ思い出せません。
そうですね!ようやくSF的な説明が果たせる段階になったので、リリウス世界の全貌が浮かび上がってきたかのかなと。
事象の地平面に囲われた太陽系だけは、56億7千万年の間に起こってしまったビッグクランチを逃れたという世界です。現実よりも空間曲率がほんの少し小さく、ダークエネルギーの増大速度が理論値よりも小さかった結果、宇宙の終焉が意外と早く訪れた世界ですね
おぼろながらも、アヤカはその真相へと手を伸ばしました…!
世界が忘れた少女を、自分すら忘れつつある恐怖!
無慈悲な忘却に蝕まれながらも、アヤちゃん…頑張って!
閉じた宇宙の中の地球で、更に記憶さえも閉ざされようとしている…
自分ではどうしようもない、思い出そうとするほど忘れてしまう。
忘れつつあることだけがわかる、そんな苦しみが伝わってきます。
どうなるんだろう、二人には幸せになってほしいよう…!
作者からの返信
アヤカも必死に情報を集めていたのですが、結局は彼女自身でさえも… ちょうどアカリ先輩と同じように、「隣に誰かがいたはずなのに思い出せない」という苦しみの只中にいるところです
もうアヤカにとって名前も思い出せない少女の名は、読者だけが知っているという…! 最終章の始まりとなる一話目でした