最後まで楽しく読ませていただきました。
途中からフィクションなんだかノンフィクションなんだかわからなくなっちゃいましたｗ
僕も二階から飛び降りたことありますけど、意外とケガしないんですよね。人間って丈夫です。

キミがくれたのは、ここから一歩踏み出す勇気。

……深呼吸して。

引きこもっている人が、外へ出るには、きっかけが必要だ。
その切っ掛けがこんなにロマンチックだったら、いいなあ。

引きこもりの主人公が外の世界と繫がるのは、ネットの中だけ。
そこで認められても、いつも不安がつきまといます。
小さな箱の中からリアルへと踏み出していく主人公。
その為の１３フェイズ。
さあ、深呼吸をして。
ため息も、色が変わればとても素敵なものだから。

ネットの片隅で、絵を描き、文章を書いて自己表現していた、引きこもりの少年。ある出会いをきっかけに、彼の作品が高い評価を得、同時にかけがえのない人達との繋がりを深めていく物語です。

顔も素性も分からない人と人とが繋がり、仕事が生まれる経過。目的を達成するためのマネジメントの特殊性と難しさ。見えない「敵」の存在と恐ろしさ…現代ならではのそんな奥の深い世界が、魅力的な個性を持つキャラクター達により大変興味深く描かれます。

そして…やはり一番大切なのは、生の人と人との触れ合いなのだ…そんなことを考えさせられる、爽やかな読後感の物語です。