Live.90『あなたのブレーキになれるなら 〜DECLARE ONE'S LOVE〜』

 東京都港区・お台場上空。


 レベッカは戦っていた。

 純白のアーマード・ドレス“ウェディング・ゼスタード”を駆り、機体に搭載された不適合者操縦支援Vバーチャルアクター“チドリ・メイ”とともに──。


《前方より、増援部隊の接近を確認しましたっ! 数3!》

「いくら来ようとムダなのに……」


 否、それは戦いと呼べるものですらなかった。

 大振りのケーキナイフを携えたゼスタードが、突っ込んできた戦闘機部隊の斉射をかわし、1機ずつに長刀を振り下ろしては両断していく。

 現代兵器を遥かに凌駕りょうがした、アーマード・ドレスの性能スペックだからこそ成し得ることのできる……それは、一方的なまでの蹂躙じゅうりんだった。


《……っ! 新たに接近する機影を確認……って、これは……!?》

(来たか)


 慌てて警告を示すチドリとは対照的に、レベッカはまるでそれを予期していたように泰然たいぜんと視界の先を見据みすえる。

 近づいてくる4つのシルエットは、これまで相手にしていたような戦闘機のそれではなく、四肢を持った人型をしていた。


 ハゴロモ・ゼスランマ。

 ゴールデン・ゼスモーネ。

 クラウン・ゼスシオン。

 ヴァルキュリア・ゼスティニー。


 オズ・ワールドリテイリングJPに所属する4機のアーマード・ドレスを目の前に、レベッカは有視界通信で呼びかける。


「そう……こぞって私に歯向かうつもりなのね。この私に」

《ボス、できればあなたとは戦いたくない。どうか投降を》

「私がその道を選べば、世界はまた弱者が虐げられるものに戻ってしまう。もう引き返せないのよ……いいえ、私がそうさせない」


 あくまでこちらの身を案じる匠を、レベッカは冷たく突き放した。

 そのあんまりな態度に怒りを覚えた百音が、すかさず言い返す。


《あなたの創ろうとしている世界は、ただ弱者と強者を入れ替えただけのものだ……! 暴力で従わせようなんて、そんな方法は間違っている……!》

「そういいながら、あなたもそのアーマード・ドレスチカラで私を従わせようとしているわ。……けれど、私はそれを否定しない。間違いを正すための力は必要よ」


 レベッカは真っ向から百音の視線をはね返し、明瞭に言い放つ。


「私は、世界から見放され続けた者たちの代弁者です。彼らが当たり前に持っているはずの人権が、正しく保証される居場所……そこを守るためなら、私は独立都市国家『トウキョウ』の影の女王フィクサーとして、阻害する者あなたがたを排除します」


 つい此間こないだまで味方同士だった者に向けられているとは思えない、どこまでも冷徹で力強い眼差しだった。

 その語気の節々からは、きっと梃子てこでも動かないであろう意志の固さまで感じられる。

 するとレベッカの言葉を受けて説得を諦めた嵐馬が、ゆっくりと大太刀を鞘から引き抜きながら警告する。


《戦力差は歴然れきぜんのはずです。それをわきまえた上で挑むというのなら、受けて立ちましょう》

「そうね。……ただし」


 言いながら、ウェディング・ゼスタードがケーキナイフを振り上げる。



 次の瞬間、こちらへ向かって来ていたゼスランマがハッと機体を飛び退かせた。ゼスタードも敵機から距離をとるようにバックステップする。

 すると両機の間を、雨嵐のような銃弾が駆け抜けていった。

 その砲撃が飛来してきた方向を見るなり、敵側のアクターたちは口々に驚きの反応を示す。


《支援射撃!? 相手はゼスタード1機だけのはずじゃ……》

《それもこの反応……通常の兵器じゃねぇ。これは……》

《……“エンキドール”!》


 量産型アーマード・ドレス“エンキドール”。

 かつて国連が実戦投入してきた計6機をレベッカは密かに回収しており、現在はチドリのコントロール化に置いたうえで再利用しているのだ。

 女王を護る親衛隊ガーディアンとして生まれ変わったエンキドール部隊はアサルトライフルを構え、敵機に斉射を放ちながら接近してきていた。


「チドリちゃん、データリンク開始。指揮はそちらに任せるわ」

《了解ですっ! “メイツー”から“メイセブン”へ、各機フォーメーションS! 戦技プログラムを2・3・5・7・9ごとにリアルタイムで転送!》


 チドリの命令を受けたエンキドール部隊が展開し、各々の目標を仕留めるべく突撃していく。

 レベッカもまた覚悟を決めると、目の前の戦場に向かってゼスタードを飛翔させた。


(この国の砦は絶対に守るわ。そうしなければならない理由が私にはある……!)


 



 遠くの空で火の手が上がっているのを、鞠華は横浜の海岸から目撃していた。

 現在は彼の体調を考慮して、水見からのドクターストップがかけられてしまっている。そのため、今作戦においては出撃メンバーから外されているのだ。


 もちろん、鞠華自身は今回の待機命令に強く反対した。

 しかし匠は自分がそう言うのをあらかじめ読んでいたらしく、ゼスパクトで呼び出せないようにゼスマリカの出撃システムの権限をオフにしてしまったのである。


(ランマは『たまには先輩アクターに花を持たせやがれ!』なんて言ってたけど、やっぱり心配だなぁ……)


 決して彼らの腕を信用していないわけではない。

 むしろ鞠華にとっては、誰よりも心強い味方ですらある。

 ……が、そういった私情をかんがみても『はたして今のレベッカを止められるか』とかれれば、うなずきかねてしまうのもまた事実であった。


 この数日間、レベッカはバーチャル国家元首“チドリ・メイ”として、瞬く間に世界を塗り替えていった。

 だが、鞠華はなぜ彼女があそこまで過激な方法で虐げられた人々を守ろうとするのか──さらに言えば、なぜあんなにも豹変してしまったのか──その原因をまだ知らない。


 かつて“抹茶ぷりん”として気さくに接してくれていた頃の彼女と、魔術師ウィザード級のハッカーとして世界の裏で暗躍し続ける彼女。

 はたしてそのどちらがレベッカの本当の素顔なのだろうか?

 そして彼女は、なぜこんなにも政府や国連を憎み、敵視しているのだろうか?


「レベッカさんがあんなやり方に拘る理由が、きっとあるはずなんだ。それが何かわかれば──」




「……お姉ちゃんが、どうかしたんですか?」


 不意に背後から声をかけられ、驚いたように鞠華が振り向く。

 するとそこに立っていたのは、不安そうな顔を浮かべたアリス=カスタードだった。

 てっきり大晦日の騒ぎで横浜から離れてると思い込んでいた鞠華は、思いがけない再会につい動揺してしまう。


「ア、アリスちゃん。えっと……あけおめ?」

「ことよろです。それよりも逆佐さん、お姉ちゃんになにかあったんですよね?」

「そ、それは……」


 たずねられた鞠華だったが、その問いについて答えるべきか否かを思わず判断しかねてしまった。

 すると彼が苦渋の決断を下すよりも先に、アリスはさらに問いただす。


「言えないなら当ててみせます。あの“チドリ・メイ”っていうバーチャルアクターの中の人……あれ、お姉ちゃんですよね?」

「ど、どうしてそれを……!?」

「前に逆佐さんと電話をしたとき、『お姉ちゃんを守る』と言っていたのがずっと気になってたんです。もしかしたらお姉ちゃん、何か危ないことに首を突っ込んでるんじゃないか……って」


 それを聞いた鞠華は、内心で『しまった』と過去の自分の発言をひどく後悔する。

 あの時点ではまだ世間的には単なる隕石騒ぎとしか公表されていなかったにも関わらず、その裏でアクターも動いていたということをアリスに(意図的にではないとはいえ)暗に伝えてしまっていたのだ。


「隠してもしかたないか……君の言うとおりだよ、アリスちゃん。それで今は、レベッカさんを止めるためにランマ達が出撃してる」

「そう……なんですか……」


 事態がそのようになっていることをなかば予想していたアリスも、いざこうして鞠華の口から直接事実として伝えられてしまうと、あまりのショックに言葉を失ってしまう。

 無理もない。彼女にとっては唯一の肉親でもある姉が、世界に対して宣戦布告を行ってしまったのだから。

 きっと計り知れない不安を抱いているであろうアリスは、しかし涙をこらえるように少し上擦うわずった声で鞠華に問いかける。


「逆佐さんは、どうするつもりなんですか」

「えっ……」

「お姉ちゃんと国連の人たち……逆佐さんは、?」


 思いがけない質問に、鞠華は少し意外そうにアリスの顔を見やった。

 そして一瞬だけ躊躇ためらいがちに視線をそむけたあと、向き直ってから正直な思いを告げる。


「僕もレベッカのことは止めたいって思ってる。でも……」

「でも……?」

「……来いッ! ゼスマリカぁぁぁっ!!」


 とつぜん鞠華はゼスパクトを片手に握りしめながら、目の前の海に向かって声の限りに叫ぶ。

 しかし返ってくるのはただひたすらに静寂のみであり、地下格納庫にいるインナーフレーム“ゼスマリカ”が呼び出しに応じることはなかった。


「ふぅ……この通り、ゼスマリカにも乗れない今の僕じゃ、どうすることもできなくてさ」

「乗れないん……ですか?」

「うん。前の作戦でちょっと無茶しちゃって……ああでも、別に大したコトじゃ──」


 笑って取りつくろおうとした鞠華の胸に、そのときアリスの額がごんっ、とぶつかってきた。

 彼女は涙がこぼれないように顔をうずめながら、小さな声で呟く。


「全然大ごとですっ……そんなになるまで戦っていたなんて」

「ご、ごめん……」

「謝るくらいなら、もう危ない真似はしないでください」

「いや……でも、それは……」


 とどのつまり、それは鞠華に『これ以上は戦うな』と言っているのと同義だ。

 そして、そう言われた彼が素直に首を縦に振らないということも、これまで蚊帳の外から見守り続けてきたアリスには痛いほどにわかっていた。

 だからこそアリスは、さらに身動きを封じるような一手をここで投じる。


「わたしは逆佐さんのことが好きです」

「……!」

「異性として、です。……だから、わたしのこの涙も笑顔に変えてください」

「ど、どうやって……?」

「ぎゅーってして、いっぱいキスして、それから……もう二度と戦わないで」


 たくさん自分を愛して欲しい。

 そう言いながらアリスは、


(ズルいなぁ……わたし)


 と、自分で自分が嫌になってしまう。

 もちろん、鞠華のことが好きだという告白は本心からだ。

 だがアリスはそんな自らの想いを、“鞠華が戦うのを止めさせる”という目的のために利用したのである。それほどに今を取り巻く状況は、過剰適合者オーバードアクターである鞠華の肉体を傷つけてしまうし、それは同時にアリスの心をも追い詰めた。

 ゆえにアリスは、この瞬間タイミングに胸のうちをさらけ出したのだ。


「アリスちゃん……でも、僕が戦うことをやめてしまったら……」

「もう、十分に戦ったからいいじゃないですか。どのみち動かせないのなら、やめちゃったって誰も文句は言いませんよ……」


 まどわすようなアリスの言葉に、しかし鞠華は何も答えなかった。

 ただ、心配そうにアリスの顔をじっとのぞいている。


 本当はアリスも理解していた。

 鞠華は『戦わない』という選択を選ばないのではなく、その選択を選べないのだということを。

 みんなの笑顔のために戦う──それは鞠華が、今まで耳に胼胝たこができるほど口にしてきたフレーズだ。


 まったく予期していたとおりの反応に、とうとうアリスは抑えていた感情がせきを切ったように泣き出してしまう。


「なんで……なんでいつも、そうやって優しさを大多数みんなに振りまく選択しか選ばないんですか! もっと近くで心配してる少数わたしの気持ちも、少しは考えてくださいよ!」

「アリスちゃん……」

「気持ちに応えられないなら、今すぐにわたしをフればいいじゃないですか! そうじゃないなら……わたし一人のことを、他の誰よりも笑顔にしてよ……」

「………………」

「……そうでもしないと、逆佐さん自身が笑顔になれない……」


 切実そうに吐き捨てたアリスを見て、鞠華の胸が締め付けられるように痛む。


 戦ってしまえば、目の前で泣いている少女の涙を止められない。

 戦わなければ、世界中の笑顔を守ることも、レベッカを止めることもできない。

 今まさに彼は、得ることのできる二つの対価を天秤てんびんけられていた。


(僕の答えは──)


 己の胸にそう問いかける。

 出来ることならアリスの涙は止めたい。だが、“皆を笑顔にしたい”という強迫観念きょうはくかんねんじみた思考がそれを許さない。


 人を笑顔にしたいという願いをいだけば抱くほどに、アリスの笑顔を殺していってしまうというジレンマ。

 その矛盾はまさに、鞠華という人物の在り方そのものを表しているかのようでもある。それを自覚したとたん、頭の中で答えは驚くほど簡単に出たのだった。


(──そうだ、この矛盾こそが“MARiKAぼくのねがい”でもあるんだ。なら、僕は……)

 

 やるべきことはわかった。

 ならあとは、それを実行するだけだ。

 鞠華はなぐさめるように、アリスの小さな頭を抱き寄せる。


「アリスちゃん……ありがとう」

「逆佐さん……じゃあ」

「ごめん。だけど、その気持ちに応えるわけにはいかない」


 アリスの声をさえぎって、鞠華はきっぱりと首を横に振った。

 目に涙を浮かべて息をのむアリスへ、その理由わけを告げる。


「だってそれは、アリスちゃんの本当の願いじゃないでしょ?」


 まるでアリス自身も知らない本心を言い当てるように、鞠華は言った。

 本当の願いではない……?

 そんなことはない。彼に対するこの胸の熱さは、紛れもなく本物である。


「う、嘘なんかじゃありません! わたしは本当に逆佐さんのことを……!」

「僕が戦うのをやめたとして、レベッカさんは……君のお姉ちゃんはどうなるの? 誰が『間違ってる』って、彼女に伝えてあげるの……?」

「それは……」

「……だからさ、アリスちゃん。君のを聞かせて」

「逆佐……さん……」


 言えるはずがなかった。

 を告げてしまえば、鞠華はきっとまた遠くへといってしまう。

 これまでに彼が、大勢の他者のためにそうしてきたように。アリスの願いを聞き届けた道化師は、その願いを叶えるわたしを笑顔にするために戦うだろう。

 アリスの手が決して届かない戦場ばしょへ、戻ってしまう──!


「僕はね。アリスちゃんにも、心から笑ってもらいたい」

「……っ」

「だから、聞かせて」


 アリスの目の前にいる少年は、まるで魔法使いのように自信ありげな微笑ほほえみを浮かべていた。

 もしかして彼ならば、本当に自分の願いを叶えてくれてしまうかもしれない。

 アリス自身、決して実現することはできないだろうと信じて疑わなかった、この幸せな未来ゆめを──。


「……逆佐さんのことが好き、これは本当です」

「うん」

「でも……お姉ちゃんのことも諦めたくない……。ちゃんと叱って、連れて帰ってきてほしい……そしたら三人で仲直りして、ゴハンを食べにいったりして、また一緒にしたい……!」


 アリスは今度こそ自分の望みを押し殺すことなく、思いのままに思いの丈を泣き叫んだ。

 無茶であることもわかっているし、その願望が矛盾していることだって承知の上だ。

 それでも彼女は、勇気を振り絞って想いを告白した。その勇敢さに心を打たれた鞠華は、堪らなくなって彼女を抱きとめる。


「きゃっ……さ、逆佐さん……?」

「ありがとう、アリスちゃん……君は強い子だ。僕なんかよりも、ずっと、何倍も」


 お世辞ではなく、本心からそう思った。

 少なくとも鞠華が同じ立場なら、彼女のように想いを告げることはできなかっただろう。

 だからこそ彼女から勇気を受け取った鞠華は、そのことに最上級の誠意をもって応える。


「僕は君を守りたい。……ううん、守らせて欲しい」

「逆佐さん……」

「一方的な都合だって、僕のエゴだってことはわかってる。それでも僕は、君を守りたいと思ってしまった。それはたぶん、きっと僕も君のことを──」


 鞠華が何かを言いかけたそのとき、彼の背後で盛大な水飛沫みずしぶきがあがった。

 不意な出来事に驚くアリス。そして彼女とは対照的に、鞠華は落ち着いた眼差しで呼び出された愛機──インナーフレーム“ゼスマリカ”の姿を仰いだ。


「来てくれたか」


 アリスはあずかり知らないことではあったが、このときオズ・ワールド日本支社の地下格納庫ではスタッフたちが大変な騒ぎとなっていた。

 その理由は出撃制限がかかっていたはずのゼスマリカが、まるで自らの意思を持ったように突然動き出したからである。


 “過剰適合者”である鞠華の思考をゼスマリカが感知し、自動で搭乗者アクターのいる座標へと向かい始めた──。

 そのような驚くべき旨の報告書レポートが提出されたのは、これより十数時間後のことである。


「行ってくるね、アリスちゃん」

「あ……」

「大丈夫、僕を信じて。かならず……必ずここへ帰ってくるから」


 鞠華の体がふわりと宙に浮き、ゼスマリカのコントロールスフィアへと誘われていく。

 あっという間に彼は、アリスの手の届く範囲から逃れてしまった。


「だから、僕からもお願い。アリスちゃんは、僕の……僕の帰る場所を守って──」

「逆佐さん……っ!!」


 アリスが顔をくしゃくしゃにして泣き叫ぶ。

 しかしそれは彼を呼び止めるためのものではない。傷ついてもなお戦場へ向かおうとする戦士を、笑顔で送り出すためのエールだった。


「わたし、ここで待ってますから……だから、絶対に帰ってきてください。お姉ちゃんと一緒に……っ!!」


 少女の純粋な想いをしかと受け取ったように、“ワンダー・プリンセス”へとドレスアップしたゼスマリカが双眸そうぼうを青く輝かせる。

 かくしてアクターたる鞠華を乗せた王女のアーマード・ドレスは、レベッカの待つ戦いの空へと飛翔するのだった。

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