第4話
保健室で丸一日心地よい眠りについた日の三日後。
なんとかHR前に着席すると、2時の方向から4人程のグループがこっちを見て笑ってた。
おおかた予想はつくが・・・
机の中に手を入れる。
すると6個の画鋲が。
気をつけて取り出し机の上に並べて見せると、2時の方向のグループから「えー残念」的な声が聞こえる。ふったわけが。今日俺が普通に投稿できた時点で、今日の俺は幸運な方なんだよ。だからこんな小学生レベルのイタズラにかかるなんて───
ぷす(ぶす)
「ッッ痛ったぁあああああああ」
思わずその場で絶叫した。
だってその突如としてきた激痛によって振り上げられた俺の右ひじには、画鋲がそれはそれは奥までずっぷり刺さっていたのだから。
よそ見しながら頬杖をついた瞬間、刺さった。
もうここまで刺さってると逆にボタンみたいだ。
この高校の制服はとても薄い上にこの季節故、俺は下が半袖シャツだった。
つまり、俺のひじを守ってくれる盾は薄い学ランのみ。
そのまま画鋲刺したも同然であった。
「・・ぷぷっ」
そして爆発したかのように笑い出す2時の方向のグループ。
予想の斜め上のリアクションして満足かよクソが。
俺以外の全生徒が死ねばいいとか思いながら、俺は保健室へ行った。
この学校の保健室には、基本先生はいない。
一応「保険の先生」はいるけど、出現率は超低い。
なので勝手に救急箱を取り出し、勝手に治療開始。
基本的にずっとこうしてきたので、俺の自己治療スキルは格段に上がっている。
絆創膏を貼り、机につっぷす。
このまま教室に戻ってもいい事はあまりないので、何限かここで潰してから帰ろう。
いっそのこと、こないだみたいに丸一日ここで過ごそうか。
なんて考えながら机にダレる。
体をスライムみたいにして力を抜き、その場にダレる。
全身を重力に預けている体制。
少なからず、何も考えずにこうしている分には不幸も襲わないであろう。
アンチ幸運男子生徒 @Kirinnkeidannsi
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