白夜の星(3)


               3


 二日後、氏族長たちが、アロゥ族のナムコ(集落)へ到着した。

 カムロ(シャナ族長)とワイール氏族長は、途中でロコンタ氏族長の一行と合流していた。騎乗用のユゥク(大型の鹿)を連れ、賑やかに談笑しながら到着した客人を、アロゥ族の者たちは、歓声をあげて迎えた。

 ラナは、王の家の前へたち、彼らを出迎えた。ワイール、ロコンタ、シャナ族の長たちは、片方の膝をつき、うやうやしく一礼してから、盟主に近づいた。

「具合はどうだ、ラナ」

 血のつながりのあるロコンタ氏族長が、先ず声をかけた。白髪のまじる豊かな髭に手をあて、まぶし気に眼を細める。

「顔色がいい。体調はよさそうだな。ナムコの建設も、うまくいっているか?」

「おかげさまで……それなりですわ」

 ラナは、控えめに微笑んで応じた。その目は、既に他のふたりの氏族長へ向けられている。

「申し訳ないのですが、まだ、祭場の準備ができていないのです」

「なに、構わぬよ」

 ワイール氏族長は、とがった顎の先にさがる髭を指先でもてあそび、機嫌よく笑った。

「我らは、どこでもチューム(円錐住居)を建てられるからな。邪魔になる場所を教えて頂ければ、居座ることはない」

 冗談めかした口調に、ラナはくすりとわらった。

「祭壇を作るつもりで、モミのテティをお連れしました」

 シャナ氏族長のカムロが、気の利くところをみせた。ユゥクの背に載せたモミの木を、身振りで示す。

「すぐに始めましょう」

「お願いするわ。マグ、サン、手伝って」

 ラナの指示をうけ、アロゥ氏族の者たちが動き、氏族長の供の者たちと合流した。――キシムは、マグが軽く片足をひきずっていることに気づいた。戦いで受けた傷の所為だろう。

 ユゥクから荷を下ろす人々、チュームの柱を立てはじめる人々を、四人の長は、しばし見守った。

「お。セイモア」

 家の陰から音もなく現れた白いルプス(狼)を見つけ、カムロは目を輝かせた。ワイール氏族長は敬意をこめて一礼し、ロコンタ氏族長も《彼》を見た。

 セイモアは、にわかに騒々しくなった広場を警戒し、王の家の壁ぎわを、添うように歩いた。しゃがむカムロに近づき、口のにおいを嗅いで相手を確かめ、ゆったりと尾を振る。

 カムロは、ルプスの首まわりの毛に手を挿し入れ、親しみをこめて、がしがしと掻いた。

「よお、久しぶりだな。覚えていてくれたか? お前のご主人は、どうしてる?」

 セイモアは、軽く身をひねって彼の手から逃れると、ワイール氏族長に近づき、その手をちろりと舐めた。氏族長が哂うと、今度はロコンタ族長の顔をじっと見た。

 セイモアは、ふいと身をひるがえし、来たとき同様、静かに家の陰にはいって行った。

 いれ代わりに出て来たニレが、ラナに耳打ちをした。

「……叔父上、兄上(同盟の年上の氏族長の呼称)。食事の支度ができましたわ。どうぞおはいり下さい」

 ラナは、やや単調な口調で告げた。氏族長たちが、うなずいて歩き出す。

 家に入るまぎわ、ラナは広場をみわたした。そこに立っているキシムを見つけると、一瞬、すがるような眼差しを男装のシャム(巫女)にあて、踵を返した。


 部屋の中は、男たちでいっぱいになった。

 三人の氏族長たちと、彼らの連れて来た若衆たちだ。表で祭場のしたくをしている者もいるが、十数人の長の血縁の者たちが、入って来た。こうなると、ニレたち女性は、ラナの周囲に侍るわけにいかない。料理やウオカ(酒)を運ぶとき以外は、部屋の入り口付近か、外で様子をうかがうしかないのだ。

 毛織物に寝そべったセイモアは、組んだ前脚の上に顎をのせ、つまらなそうに人間たちを眺めた。ラナは、《彼》の隣に坐り、たて髪に片手を挿し入れ、撫でながら、物憂い瞳を伏せていた。

 ロコンタ氏族長が、新鮮なユゥクの肉を提供した。焼いて薄切りにした肉に、煮崩したキイチゴの汁をかけた料理を、女たちが運んで来る。ウオカの杯が回され、ヌパウパ(ヤマニラ)とコンタ芋の汁なども運ばれてきた。

 機嫌よく杯を干すワイール氏族長に、ラナは声をかけた。右頬に白い傷跡のあるこの氏族長を、ラナは父の如く慕っている。

「ワタリガラスの兄上。新しい森では、イェンタ・テティ(狩猟の女神)のご機嫌は、いかがですか?」

「まだ、なんとも言えぬな」

 ともにエクレイタ族と戦った氏族長は、猛禽をおもわせる精悍な顔に、不敵な笑みを浮かべた。

「飢えることはないが、たくわえるには充分でない、と言うところか……。やはり、サルゥ・テティ(サルゥ川の女神)は偉大であった。あのようにはゆかぬ」

「そうですか」

 北方を起源とするワイール氏族とアロゥ氏族は、狩りだけでなく、漁撈を主な生業とする。夏に川をさかのぼるヤーヤー(小魚)やホウワゥ(鮭)といった魚は、貴重な食糧だ。

「いっそ、ユゥクの飼育をはじめられてはどうか、兄上」

 カムロ(シャナ氏族長)が、肉を平らげ、指についたキイチゴの汁を舐めながら口をはさんだ。悪戯好きな子どものように、黒い瞳を煌めかせる。

「今年、うちの群れでは、例年より多く仔が産まれた。お分けするぞ」

「私はよいが、他の者たちがどう言うかな。それに、ユゥクの群れを飼育するには、我らのナムコは近すぎるであろう。今から移動していては、冬に間に合わぬよ」

 言葉は真摯だが、ワイール氏族長は笑っていた。カムロの肩に腕をまわし、杯を勧めた。

「うまいことを言って、私にユゥクの騎乗を教え込むつもりであろう。弟よ(同盟の年下の氏族長の呼称)。あんな尻の痛くなるものに、私は二度と乗らぬぞ。賭けもせぬ」

「お好きなんだと思っていましたよ」

「賭けをなさったのですか? 何の?」

 二人の仲の良さに微笑みながら、ラナが訊ねた。ワイール氏族長は、酒を口に含んだカムロの背を、ばんっと叩いた。

「なに。こやつが、私の犬橇とユゥクの橇の、どちらが速いか比べようと言い出したのだ。勝った方がウオカを贈るという約束で。勝負は互角のはずだったが、こやつはユゥクに乗り、空橇を曳いて走ったのだ。ずるいとは思わぬか」

「ちゃんと、交替したじゃないですか」

 カムロは口元をぬぐい、苦笑した。

「兄上は俺のユゥクに乗り、俺も兄上の橇に乗った。それで競走したんだから、文句は言いっこなしですよ」

「私がユゥクの騎乗で、貴公に敵うはずがなかろう。尻の皮が擦り切れて、しばらく痛かったぞ」

「そんなことを、していたのか……」

 ロコンタ氏族長が呆れて呟き、ラナは、くすくす笑った。エクレイタ族に故郷を追われ、厳しい雪山を越えていた間にも、娯楽を忘れぬ彼らが、頼もしい。

 カムロとワイール氏族長は、うら若い娘に笑われて気恥ずかしくなった様子で杯を傾けていたが、互いに肘をぶつけ、苦笑を交わした。

「さて。ラナよ」

 姪がひとしきり笑い終えるのを待って、ロコンタ氏族長が声をかけた。部屋に集った同族の男たちを、眼を細めて眺めながら、

「今宵は、四氏族の若衆が集まっている。外にいる者たちも、出会いを楽しみにしているであろう。そのなかに、なんじの意にかなう相手がいることを、期待している」

「…………」

 ウオカではなくお茶を口に運んでいたラナの頬から、すうっと表情が消えた。

 カムロとワイール氏族長は、目だけで互いの顔を見合わせた。それまで眼を閉じていたセイモアが、ぴくりと右耳を動かし、瞼を開けた。



 広場の一角で、キシムは、祭壇つくりを手伝っていた。

 夏至祭りは、祖先の霊を招き、テティ(神霊)に感謝を捧げる重要な儀式だ。それを執り行うのも、シャムのたいせつな努めだ。ラナが氏族長たちを接待している間、キシムは、祭壇の飾りつけを指揮していた。

 ベニマツで組んだ檀の前にモミの緑枝をならべ、イトゥ(神幣)を置く。祭りのためにつくられた特別な飾り矢と槍の配置をととのえながら、キシムは、白いルプス(狼)のことを考えていた。

 氏族長たちを迎えに来た、セイモア。《彼》の裡に、ビーヴァはいたのだろうか。

 キシムは、あれ以来、ビーヴァと話をしていなかった。

 考えてみれば、そんなことは久しぶりだった。この半年、いつもどこかで《彼》の気配を感じていたのに……。今では、どうやって逢えばいいのか、話せばよいのか、解らなくなっている。

 おそらく、ビーヴァが拒否しているのだろう。

 恨みや憎しみからムサ・ナムコ(現世)に留まり、ひとびとに災厄をまき散らす存在だけが、ケレ(悪霊)ではない。生者を惑わせ、進むべき方向を見失わせてしまうものも、悪霊たりうる。

 ビーヴァは、ラナの想いに触れて、己がケレになってしまうことをおそれていた。それほど、彼女の想いは強いのだろう。

『オレも、悪いのだろうな……』

 キシムは、唇を噛んだ。

『どんな形であれ、還って来てくれて嬉しかった』――そうだ、嬉しかったのだ。ビーヴァは死んでしまったと、頭では理解していても。

 呼べば、返事がかえって来る。すがたを観ることも出来る。彼がそうしてくれている限り、二人の間に、死は存在しないのと同じだった。はじめて、己がシャム(巫女)で良かったと思えたのだ。

『甘えだ』

 キシムは、苦い思いを噛みしめた。

 ビーヴァにも、ラナに対しても、何かを言える立場ではない。霊魂をテティ・ナムコ(神霊の世界)へ送り、テティ(神霊)の安寧を願うのが役目のシャムが、死者に甘え、ケレに近づけてしまうなど……。

 むしろ。ビーヴァの存在を感じられなくとも、必死に己を律しようとしているラナの方が、称えられるべきではないか。

 ――などと考え、少なからず落ち込んでいたキシムは、声をかけられ、驚いた。

「キシム様」

「お前……サン?」

 アロゥ族の青年は、生真面目に一礼した。

「シャナ族長(カムロ)が、お呼びです。シャムのことは、シャムと相談した方がよかろう、と」

 そう言って、王の家を指す。

 キシムは、そちらを見遣り、サンの顔を見て、頷いた。


 キシムがスレイン(牝の狼犬)を連れて前室に入ったとき、入り口付近にはニレ達が居て、息を殺していた。

 ニレがキシムをみつけ、表情を輝かせた。救いを求める眼差しだ。

 キシムは怪訝に思い、部屋の様子をうかがった。スレインに待つよう命じて、なかに入る。

「王というのなら――」

 ワイール氏族長は、顎髭の先をつまんで言った。寝そべっているセイモアを、ちらりと見遣る。口元には、曖昧な苦笑が浮かんでいた。

「我らは、既にテティ(神霊)の王を得ている……。テティとムサ(人間)をつなぐのがシャムの役目であるのなら、ラナ様は、立派に役目を果たしておられよう」

『何の話だ?』 と、キシムは思った。

 ラナは、セイモアの隣で項垂れている。細い身体が、いっそう心許なく観えた。

「だが、アロゥ(氏族)には、長がいない」

 ロコンタ氏族長が、重々しく言った。カムロを見遣り、

「そのことを、どう考える? ラナ一人で、王と氏族長とシャムを兼ねるのは、荷が重かろう」

 キシムは、音をたてぬよう気をつけながら、カムロの背後に腰を下ろした。

 カムロは、キシムが来たことに気づいたが、ロコンタ氏族長から視線を外すことはせず、ただ首を傾げた。

「……氏族長が世襲である必要は、ないのでは?」

 ワイール氏族長とロコンタ氏族長は、そろって彼を見た。控えている男たちのうち数人が、顔を見合わせる。

 キシムが見ると、白いルプスは、藍色の瞳をきらめかせて、この会話を聴いていた。

 カムロは、慎重な口調でつづけた。

「そもそも、先代の王(ラナの父)……アロゥ氏族長は、我々のなかから、合議で選び出された方だと、聞いている。そうであろう? 月の兄者(ロコンタ氏族長)よ」

「作用……。ワイール、ロコンタ、シャナ氏族のなかから、選んだのだ。それを、兄(ラナの父は、ロコンタ氏族長の実兄)が承諾した」

「ならば、アロゥ氏族の長は、アロゥ氏族のなかから、選ばせてはどうか?」

 ん?――と、二人の氏族長は、首を傾げた。同氏族の者同士の婚姻は、禁じられているからだ。

 キシムも、咄嗟には、カムロの言葉の意味を理解できなかった。

 カムロは続けた。

「アロゥ氏族の長が、ムサ(人間、ここでは森の民)の王を兼ねる必要はなかろう。少なくとも、今は……。ラナ様が、伴侶を決めるまで、待つことは出来よう」

「……なるほど」

 ワイール氏族長が、満足げに頷いた。

「氏族長と、盟主の王を別けるわけだな。それは良かろう。ラナ様の負担は減る。アロゥ氏族の者たちも、それなら納得するのでは?」

「もう一つ。……巫王ふおうが世襲である理由は?」

 カムロの問いに、ワイール氏族長はロコンタ氏族長を見遣った。ロコンタ氏族長は、眉間に皺を刻み、考えこんでいる。

 長たちにとっては自明のことだが、居並ぶ者たちに教える目的もある。年長の長(ロコンタ氏族長)は、重々しく言った。

「アロゥ氏族のシャムは、巫力を血によって継ぐからだ……代々、娘が。これは、テティ(神霊)が定めたことだ」

「なら、テティには、別の女をシャムと定めることもできるはずだ」

「……何が言いたい? 弟よ」

 ロコンタ氏族長は、渋い顔でカムロを見た。カムロは、肩をすくめた。

「ラナ様に、ムサの王(=夫)を迎えるつもりがないなら、テティはそうするしかなかろう。月の兄者よ。とにかく、本人が嫌がっているものを、無理強いするわけにはいくまい。このままでは、あまりに気の毒だ」

「…………!」

 ラナが、眼をみひらいてカムロを見た。カムロは、飄々と、ウオカを飲んでいる。

 キシムは、我が意を得てうなずいた。心の中で、カムロに感謝する。

 ワイール氏族長は、胸の前で腕を組み、うむうむ、と相槌をうった。

 前脚の上に顎をのせていたセイモアが、青い瞳を動かし、ぱさり尾を振る。

 ロコンタ氏族長は、溜息をついた。

「だからこそ……。私は、ラナを支えてくれる善き王を、早くみつけたいと思うのだがな……」

 沈黙が降りた。

 やがて、ロコンタ氏族長は、ためらい気味に口を開いた。

「トゥークは?」

 キシムは、ぎょっとして、ラナを見た。セイモアが、右の耳をぴくりと動かす。

 ロコンタ氏族長は、深くひびく声で続けた。

「トゥークは、どうしている? かの者は一時期、ラナとともに居たが――」

 キシムが観ていると、ラナの表情は凍り、みるみる蒼ざめていった。今にも、震えだすかと思われた。

「あれのことは、放っておいて下さらぬか、兄者よ」

 キシムが口をひらく前に、ラナが悲鳴をあげる前に、ワイール氏族長が応えた。口調は穏やかだが、声は苦かった。

「氏族の者がご迷惑をおかけして、申し訳ない。トゥークは、二度とラナ様に近づかない。本人がそう誓っているし、私も止めるだろう。……いや。あれは、王のうつわなどではない」

「…………」

「トゥークがラナ様とともに居たのは、あれの内に、ケレ(悪霊)が宿っていたからだ。父と兄を殺されて、ケレ(憎しみ)に憑かれたトゥークには、ラナ様の傍しか、居場所がなかった。今はもう、ケレを祓われ、私の許にいる。ラナ様が、祓って下さったのだ」

「…………」

「今更、あれを苦しめるようなことを、私はしたくない。ただもう、放っておいて下され」

 そう言うと、ワイール氏族長は、ウオカを口へ運んだ。

「承知した。仕方がないな……」

 ロコンタ氏族長は、ややしんみりと頷いた。

 キシムには、ラナがそっと溜息をついたことが分かった。頬に血色が戻り、肩の緊張がほどける。

『そうか』と、キシムは思った。長が連れて来たワイール氏族の若衆のなかに、トゥークがいなかったのは、そういう理由だったのか。

 ディールの弟――場合が場合なら、自分の義弟になったであろう少年を、キシムはあわれみ、ワイール氏族長の寛大な計らいに、改めて感謝した。

 トゥークの憎しみは激しく、絶望は深かった。ラナは少年の憎しみを和らげたが……ひきかえに、その身と心に、深い傷を負ってしまった。

 彼女の回復には、時間がかかるだろう。ムサの男では、無理かもしれない。


「叔父上」

 ラナが、話しはじめた。眼を閉じ、一度、息をつく。ほそい声は、かすかに震えていた。

「兄上も……。ご心配をおかけして、申し訳ありません。でも、お願いです。もうしばらく、待ってください」

 ゆっくりと一礼する。ふたつにわけて編んだ黒髪が、肩をすべり落ちた。

「せめて、父の喪が明けるまでは……。年が明ければ、私も、将来さきのことを考えましょう。どうか、それまで、お待ちください」

「わかった。いや、無理を強いるつもりはないのだ、ラナ」

 ロコンタ族長は、優しく言った。どこか安堵したような表情だった。

「そうだな。喪が明けるまで、もう少し……。お前の気持ちが落ち着いてからでよい。相談してくれ」

 ラナは身を起こしたが、顔は伏せたままだった。

 キシムには、泣いているように見えた。



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