作品を批評する

 いわゆる酷評込みでやる企画も増えてきましたね。


 カクヨムだけでなく、


「作品は、良い所を見つけられる事の方が凄い」

「良い所を見つける力を伸ばす方が自分の為になる」


 という話もよく聞きます。


 私に言わせれば虚偽、戯言。


 あくまでクリエイターが一般サイトでやる事として、ですよ。

 それを掲げる事を悪いと言っているわけではありません。


 客として買った物を値段分楽しもうとするのは当然です。


 本人が、


「何が面白いのかを知りたい」

「面白く見たい」


 と思っているならそうすべきです。


 でも本人が望んでいるならわざわざ促されるまでもないわけで。そもそも当てはまらない。



 面白いとはそういう事ではない。


 どこが面白いのかを一生懸命考察して見つけ出さなければならない時点でそれは面白くない。

 (あくまで当人にとってです)


 男なのにイケメン同士が絡み合う話の面白さを理解する必要性があるはずがない。

 (なんで目覚めなくてはならないのか)



  人の物を褒めてあげれば自分の物も褒めてもらえる。

  人のを高評価すれば自分のも高評価される。


 という図式を正当化させようという働きかけにしか聞こえない。

 (はっきりそう言っている所もありますけれど)


 そうなるともう内容関係ない。



「人の作品の良いところを見つけるようにしてから自作の評価も上がった。他作の良い所を見つけられるようになれば、自分の作品の良い所も分かるようになるからです」


 という意見まで出る。


 間違っているとまでは言いませんがね。


 一理あるとは思います。


 しかし普通に「コイツは自分の作品の良い所も分かっていなかったのか?」と思う。


 そりゃ高評価したから高評価返されたんでしょ? というのとどちらが信憑性があるか、という話です。



 しかしプロ、またはプロを視野に入れているなら話は別です。


 イケメン同士が絡み合う話の面白さを理解する必要があります。


 実際僕もBL系のゲームを作った事はあります。


 でもそれはプロデューサーがやる事であって作家がやる事ではない。


 BL系のゲームを作るといってもプログラムだけやるならその世界を理解する必要はない。僕の場合は演出もやるのでね。





 面白さをロジックとして捉える練習を積むなら意味はあります。


 それはプロとして必要な技能ですが、


 それをWEB小説、アマチュアの作品でやる意味はあるのか。


 もちろん始めから面白いと思うのはその限りではないですが、


 はたして「面白さは分からない」「お返しの星をもらっているであろう」「Twitterの効果だろう」「企画の効果だろう」と説明ができる物の面白さを分かろうとする行為に意味はあるのか。


 もしも本当に対象に面白さが無いなら無意味です。


 それならプロの作品でやらなければ意味がない事になる。


 出版物ですら、面白いから売れているとは限らないこのご時世。徒労の可能性を減らすのはむしろ必然。



 それがもし「WEB小説ならタダだから」だと言うのなら、そんな根性でプロの世界に入れるとは思わない事だ、としか言いようがない。



 以上の理由で虚偽、戯言です。



「読まれないのは読まれる為の努力をしていないからだ」


 と言うのなら、積極的に星を付け合うべきなんです。


 星が増えれば注目度が上がり、より読まれやすくなりますからね。



 禁止したり、意義を唱えたりする方がおかしい。

 (運営として認めるわけにいかないのは仕方ないですけれども)


 Twitterでは普通に行われるのだから、企画だけ禁止しても何もならない。



 実際問題星の付け合いが横行している中に、

「良い所を見つける力を伸ばす方が自分の為になる」

 と別の理由を付ける事は解決にはならない。



 解説策を聞かれれば、星だけ付ける機能の撤廃でしょうかね。


 良い所を見つけられるのなら、何が良かったのかを書けばいい。


 個人的には簡単に言葉で説明できるものではないと思っていますが、上記で示すようにプロを目指すならできなくてはなりません。


 まあお返し対策としては有効だと考えます。



 星だけ付けるのは読む専。レビュー書けたら書く人、というのはどうでしょうかね。

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