三人称と判断しました

 以前別サイトで公開していた小説での話。


 批評を頂いたのですが、


「心情描写を含んでいるので何人称なのか迷いましたが、一人称だと判断しました」


 と前置きして、ここは一人称として――のような批評だったのですね。


 結論から言うのならその小説は『憑依型三人称』


  ~と言わんばかりの


  ~かのような


 みたいな表現を基本とした、一応独自のスタイルを目指している物です。


 言うならば限りなく一人称に近い三人称。


 もっと簡単に言えば視点が移動しても違和感のない一人称。


 時には「完全に一人称化してない?」みたいなキワドイ所もありますが、


 今の所それで混乱した、みたいな話は出ていないです。


 やはりそこは「ここはそうした方が場面として盛り上がる」事を優先するのですね。


 それによって混乱があってはその限りではないので、言ってみれば最も読み手を意識しなくてはならない、気を使わなければならない手法なんだと思っています。


 それでもやはり一人称が一番心情描写を入れやすい。


 特に自分の作風には合っていると思うのですが、公募などで受け入れられるのかは正直分からないですね。


 実際、書き方の手法について指摘される事はまずないです。


 メタメタな文章を批評してもらった事はないので正確な所は分かりませんが、手法には元々正解がないです。


 今出版されている物も大昔はとても通るものではないですから。


 決まった基準が無いので、それを理由に落とす事は難しい。


 しかし冒頭にあるように、読者がそれを見て叩く事が予想される場合、それを通す事もしないのですね。


 よほどそれを上回る物が必要になります。


 しかし通らなかった理由としてそれがあげられる事はなく、別な理由をつけて落ちる。


 それは創作に関わっているとよく見る光景でもある。


 結局はそれを上回る面白さが見いだされなかった、という事なんだから仕方ない。

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