ありえな~い

 古い、小さいゲーム会社などでは新人教育とかのシステムどころか概念すら存在しない、なんて事もあります。


 僕らの世代は教えてくれる人など誰もいない所から自分で勉強していったものですが、

 それもあって「常識が無い」と言われる事は多々あるも皆個性的で、面白い人達もいたものです。


 しかし新世代になると「一般常識がない」ともちょっと違うんじゃないか? みたいな事をする人も現れます。


 今回はそんなエピソードを紹介してみます。




事例1


 本社屋とは離れた場所に別社屋があったりする事があります。


 人員が入りきらなくなったりするとフロアを拡張したいが別フロアは他の会社だったりすると、仕方なく少し歩く場所にフロアを借りたりします。


 そこへ取引先から電話が。



「○○さんはいらっしゃいますか?」


「○○は本社屋におります。そちらの電話番号を……」


「そちらに電話したらこっちにいると電話番号を聞かされたのですが???」



  用事でそっちに向かったかもしれないが、いつまでもそこにおるわけないやろ。


 と全体に注意喚起されました。


 新人研修がない会社も問題ではありますが、高校卒業したばかりの子供じゃあるまいし。




事例2


 漫画家の先生から預かった原画が紛失しました。


 大騒ぎになりましたが、事の真相は清掃係の人がゴミの日に捨てた。


 一体なぜそんな事になったのか。


 まず清掃の人もゴミの横にあったからと言って、ゴミかどうか分からない物を勝手に捨ててしまわない。


 担当だった新人も預かり物の原画を何の印もつけずにゴミの横に置かない。


 かといって自席におけるほど小さい物ではないし、結局は素人である新人にそこまで要求出来る物ではない。


 結局きちんと指導しなかった会社の責任なのだから、偉い人がこぞって謝りに行く結果になりました。




事例3


 今は全く見なくなったフロッピーディスク。


 磁気媒体で、磁力でデータを記録しています。今でもHDD、ハードディスクは現役ですが、理屈は同じ物です。


 昔の5インチフロッピーディスクと言えば、磁気フィルムの円盤がカーボンのケースに入れられた物です。


 正しくは5.25インチなので約13cmですね。13cm平方の黒いペラペラの板でした。


 それらにデータを記録して持ち運ぶのですが、


 ある日、5インチフロッピーディスクが「落し物」と書かれてホワイトボードに磁石で貼り付け。


 唖然……。


 でもデータ無事だったそうです。




事例4


 ある日仕事で関係のある作家さんから電話。


「こんな物がFAXで送られてきたんですけど?」


 と聞いてみると、会社が付き合いのある作家さんの連絡先リスト。


 完全な個人情報です。


 相手が心ある人だったので事なきを得たのですが、一体何があったのか?


 事の真相は、


 とある新人に「このお知らせの紙を、この人達にFAXしてくれ」と名簿を渡したのですね。


 何を思ったのか彼は名簿を相手にFAXした。


 機械の使い方を間違ったにしても、


 送る紙を機械にセットしないと送信できないわけですから、番号の書かれた名簿を機械にセットしたはずです。


 その後、どうやって彼は送信先のFAX番号を入力したんでしょう??


 全く持って謎です。




事例5


 社屋の踊り場にノートパソコンが放置されていました。


 誰かの忘れ物らしいという事で社内ではちょっとした騒ぎに。


 業務で使うPCには機密情報も入っています。


 社内は社員だけではなく、契約社員やその関係者、お客さんや警備員も歩いています。


 基本ノートPCは厳重に管理する事が義務付けられています。


 機密漏えいに繋がるのでそれ相応の処罰がある事もあります。


 数日後、調査の結果が全体に告知されました。


 まず安心できる事としてはノートPCは真っサラの状態。機密情報や個人情報も入っていなかった。


 完全に初期化されている状態でした。


 そして次にそれは会社の備品ではなかった。個人の私物だった物です。


 そしてその持ち主、突き止めたのか名乗り出たのかは分かりませんが判明し、真相が明らかに。


 放置されていた踊り場はゴミ箱のある場所で、その当人は不要になったノートPCを廃棄したつもりだった。


 機器類は処分方法も面倒なので、ここに置いとけば処分してくれるだろう、という考えだったと。


 まあ重篤な問題ではありませんでしたが、


 まず家庭のゴミを会社に持ち込んで捨てるなんて事はしないように。


 そして機器類を燃えないゴミとして捨てない。


 と色々と突っ込みたい事も多い事柄です。


 最終的には笑い話ですが、会社によっては無用に調査や対応などで人を動かせば、それだけ人件費が無駄にかかるのですから、


 社内を不必要に混乱させた処罰を受ける事もあります。



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